「死ぬなって思ったこと? ないですよ。もちろん『怖い』という感覚はしょっちゅうある。取材先で銃口を向けられたとき、引き金に手がかかってないから『セーフだな』と思ったり…」
破天荒な体験をしてきた人々の生の声を届けるテレビ番組「クレイジージャーニー」(TBS系)。そのなかでも「地上波放送ギリギリ」のきわどいエピソードを披露することで、ひときわ存在感を放っている。海外ではおよそ一般人が行かないスラム街など、合法・非合法のはざまを取材してきた。
10代のころから旅好きで、青春18きっぷで国内を回ったが、いまに続く直接のきっかけは、大学2年のとき、格闘技の修行でタイを訪れたことだった。
「バンコクのカオサンロードにある1泊150円ぐらいの安宿に泊まったときに、日本人の筋金入りのバックパッカーに出会ったんです。彼らのいろんな体験談を聞いて『同じ日本人なのに、こんな人がいるのか』とショックを受けた」
以後、途上国を中心に旅を始めた。
「そのころは、自分の体験を人におもしろおかしく話す『ネタ作り』のために、危険な通りの風俗店なんかにあえて入ってみたりしていました。感覚はいまの『ユーチューバー』なんかと同じですよ」