zakzak

記事詳細

官僚任せ通用しないトランプ政権 日本の「縦割り通商交渉方式」不発になる恐れも (1/2ページ)

 米国のトランプ大統領は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)から永久離脱を宣言すると同時に、メキシコ、カナダとの間の北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しに着手した。いずれもトランプ政権の保護貿易主義の発露として日本にも衝撃を与えているが、わめいても嘆いてもどうにもならない現実である。

 グラフは米国の自動車生産とNAFTA2カ国からの自動車輸入の推移である。NAFTAは1994年1月に発効した。当時も全米自動車労組から強い反対を受けたが、クリントン政権(当時)は関税障壁の撤廃による米国の消費者利益やメキシコ経済の成長に伴う恩恵などを理由に、国内の抵抗を押し切った。その結果は米国内の自動車生産の縮小と自動車メーカーのメキシコへの移転である。

 以来、国内生産は縮小基調に入り込み、2008年9月のリーマン・ショックで激減した後、いったんは回復に向かったが、13年あたりから再び減少傾向にある。

 NAFTA発効当時、年間650万台だった米国内自動車生産はこれまでに200万台減った。メキシコ、カナダからの輸入はそれぞれ100万台、30万台増えた。自動車製造業の雇用は関連部品・材料を含め、年産1万台当たり1000人程度で、単純計算すればおよそ20万人の雇用が失われたことになる。打撃を受けるのはミシガン州など特定の地域に集中する。自動車製造業の従事者は白人中間層が多い。かれらがトランプ氏を大統領に押し上げた。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう
今、あなたにオススメ
Recommended by

アクセスランキング