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【オーバーロクマル世代応援企業】“経験”積んだシニアの働き 「学んだ品質管理を若い人に伝えることも重要な仕事」

★第12回「イートアンド」 

 この連載は、25年間で2万人の経営者と交流してきた人材採用コンサルタント会社・キイストンの細見昇市社長が、60代以上の就業に積極的な企業30社を選出。夕刊フジと共同で紹介・顕彰するものです。

 “羽根つき餃子”“ぷるもち水餃子”で知られる「大阪王将」やラーメンの「よってこや」などを全国435店舗(フランチャイズ店を含む)、海外53店舗で展開する「イートアンド」(東京都品川区、仲田浩康社長、https://www/eat-and.jp)。

 「社員とパートを合わせた従業員数は約1150人、定年は60歳ですが、以後は1年ごとの契約で上限はありません。シニア社員は3人ですが、皆さん経験を積み重ねた方ばかりです。また関西(大阪府枚方市)と関東(群馬県板倉町)の工場には800人弱のパート従業員が勤務していて60人ほどがシニアです」と営業本部の藤村健太氏。そのシニア社員の1人が関西工場で品質管理を担当している北畑幸治氏(61)だ。

 「勤めて約1年になります。週6日、8時45分から17時45分までの勤務です」。仕事は26歳の社員と2人で取り組んでいる。

 「品質管理といっても、最終的に完成した商品の品質を確認するだけでなく、原料や加工段階、ラインの衛生管理など、最終の食品になるまでの全工程(が担当)で幅が広いんです。商品パッケージなどの裏面に食品表示が記載されていますが、その点検も品質管理の範疇です」

 「毎日、工程記録を確認することと定期的な工場内点検。さらに自社工場だけでなく業務委託先の工場の確認・点検も守備範囲になっています」という北畑氏が一緒に働くスタッフは35歳年下だが、年齢差が気になることはないと言う。

 「若い人に“教える”というのはおこがましいですが、社内や取引先の場などで教育しています。普段からよく質問されるので、そのつど教えるようにもしています。私が品質管理に従事して学んできたことを伝えることも重要な仕事だと思っていますからね」。“師匠と弟子”のような関係ですか、との問いには「う~ん」と肯定も否定もされなかったが、よい関係が築かれていることは言葉の端々からうかがえた。

 消費者が手に取ったひとつの食品に微細なゴミや人間の髪の毛が1本混入しただけでも会社の経営を揺るがし、築き上げた信用を一瞬にして失墜させてしまう。品質管理は厳しく重責を担う仕事だ。今日も北畑氏の「目」が光る。(取材・土金哲夫)

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