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業界別の“格差”あるも…「70歳以上の求人増加」に時代の変化

★雇用編・人材企業交流会(5)

 4週にわたって報告した夕刊フジ主催「人材企業交流会」。今回はそのまとめとして、この交流会で得られたさまざまな情報から、シニア雇用の現状や今後の方向性などについて考察する。

 ■時代の流れを実感

 本欄が始まった5年前、シニア就活の実例を取材するため、いくつかの人材企業を訪ねた。しかし、そこで多く聞かされたのは「60歳以上の方々への特別な取り組みはしておりません」との声だった。2007年の雇用対策法制定で募集・採用での年齢制限は禁止になったが、採用はあくまで受け入れ側次第。実質的に60歳以上の“定年世代”は蚊帳の外だったわけだ。

 だが、ここへきて、さまざまな局面で変化が出てきた。特に少子化による生産年齢人口減少の直撃を受けている技術系や建設業界などでは、喫緊の課題として70歳以上の経験者・資格者などへの求人も増加している。これは介護などでも言えることで、如実に社会情勢を反映していると言えそうだ。

 その他の業界でも、派遣事業で60歳以上の登録者が急増し、積極的に受け入れる企業も増えてきた。なかでも、以前はほとんど需要のなかった65歳以上の求人が現れてきたことは時代の変化を感じさせる。

 これらは資格者などの特別な例ではなく、その人の経験や人柄が評価され採用されるといった、普通の「就活」例なのだ。この傾向は今後も拡大していくことだろう。

 ■検定など具体案も続々

 ただ、シニアの採用には業界別の“格差”はある。それに対し、今回集まった人材企業の担当者からは「シニアの必要性をもっと訴えかけるべき」という声が多かったのは印象的だった。人材企業こそが今後のシニア雇用を牽引していくべきだとの意思表明といえる。

 また、参加企業からは今後のシニア雇用対応に向けて、「『シニア検定試験』といった資格創出はどうか」「シニア向け就活フェアなどの積極開催」「マインドチェンジ研修の制度化」などの具体案も提示された。

 今回の交流会を通して、各社とも何らかの形でシニア雇用対応が進んでいることが確認できた。次回以降、参加企業それぞれのシニア対策を見ていくことにしよう。(「オレンジ世代」取材班)

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