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令和は「個電」が主流の時代に!? 薄型テレビ、白物家電…平成は「こだわり」の時代だった

 振り返ってみると、平成の家電は、新たな技術を活用した「こだわり家電」の時代であったともいえよう。

 最大の変化は、テレビのデジタル化だった。2011年にアナログ放送が停波。ブラウン管テレビから、液晶やプラズマ、有機ELといった薄型テレビへと移行した。画面は「4対3」から「16対9」へと横長化。ブラウン管時代には大型だった32型がいまでは中小型に分類され、50型以上の画面で視聴する家庭も珍しくなくなった。

 18年12月からは、4Kおよび8Kの新衛星放送が開始され、より高精細な映像を楽しむことができるようになった。

 普及しなかったものもある。そのひとつが3Dテレビだ。対応コンテンツの広がりに限界があったこと、専用の3Dメガネが必要であることが響いた。

 レコーダーのデジタル化も進展した。番組表から直接予約したり、好みを理解してお勧め番組の自動録画も可能になった。全ての番組を録画する全緑レコーダーで、見逃した番組や話題になったドラマを再生するといった使い方も可能になった。

 白物家電では、新たな技術に支えられた「こだわり家電」がさらにめじろ押しだった。

 なかでも、注目を集めたのが、プレミアム家電と呼ばれる製品群。06年に三菱電機が内釜に熱伝導率が高い炭を使った10万円以上の炊飯器を発売。シャープは「水で焼く」という独自の過熱水蒸気技術を活用したウォーターオーブン「ヘルシオ」を投入した。人工知能(AI)を活用したエアコンでは、人を認識して、気流を自在に制御する機能を実現した。イオンによって髪に潤いを与えたり、ムダ毛を簡単に処理できる理美容製品群も大きく進化した。

 ルンバをきっかけにロボット掃除機が普及。名前をつけて可愛がるユーザーも増えた。

 共働き世帯が増加したことで、家事への関わり方も変わり、家電も変化した。夜間に家事をする人が増えたことで、静かな音の洗濯機に注目が集まったり、週末にまとめて食材を購入する人のために、冷凍室が大きな冷蔵庫が人気になったり、気がついたときにサッと掃除するという用途に対応したスティック掃除機が普及した。

 「令和」の時代の家電はどうなるのだろうか。

 暑い夏の日に家に帰れば、エアコンが最適な温度に冷やして待っており、冷蔵庫が冷たいビールが用意されていることを知らせてくれる。センサーを搭載したベッドやトイレ、スマホなどが個人の健康状態を把握し、最適な食事のレシピを提案、生活指導をしてくれる。家電購入後もネットワークを通じて、新たな機能が追加されることが普通の時代になってくる。

 家事を便利にする「家電」というよりも、個人の使い方に応じた「個電」という言葉が似合う製品が増えそうだ。(ジャーナリスト)

 ■大河原克行(おおかわら・かつゆき) 30年以上に渡って、IT・家電、エレクトロニクス業界を取材。ウェブ媒体やビジネス誌などで数多くの連載を持つほか、電機業界に関する著書も多数ある。

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