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【夕刊フジ×キイストン 飲食FCで第二の人生】すでにあるFCに加盟することが無難で安全

 人生100年時代。定年が近づいたサラリーマンの中に、「第二の人生」を考え始める人が増えている。その選択肢のひとつとして人気が高いのが「飲食業での独立・開業」だ。「飲食店を経営したい」「自分の作った料理を食べてほしい」と、自分なりの理想の店を思い描き、料理はもちろん、食器や内装などにも思いをはせる。素晴らしいアイデアが浮かべば、「自分にもできそう」という気にもなるだろう。だが、そうしたアイデアだけで店ができるわけではない。

 現実には資金面や認知度、集客力、料理や店の雰囲気・評判など、乗り越えなければならない課題が山積している。甘い気持ちで始めると失敗する危険性の高い、思いのほかリスクの大きい商売でもある。そのリスクを回避し、成功へ導く手段が、「フランチャイズ加盟店」としてスタートすることだ。

 フランチャイズの有利な点は、飲食業の経験がなくてもできるということ。そして、成功の可能性が高いということだ。

 飲食業が実際にはリスクを伴う厳しい世界でありながらも人気があるのは、「飲食が身近な存在だからではないでしょうか。しかも、食べることは生きるうえで不可欠なことなので、文字通り食いっぱぐれがない、つまり、お客さんが確実にいるということです」と、フードビジネス業界に精通する千葉哲幸氏は語る。

 「個人が『自分の飲食店を持ちたい』と思う動機は、料理をすることや料理をした原体験、アルバイトで飲食業を体験したり、趣味の延長といったことのほかに、人の笑顔や接客が好きということもあると思います。いずれにしても自己実現の一つの形だと思います」(千葉氏)

 飲食店というと、一般的には「ラーメン店」「焼鳥店」「ベーカリー」などの名称で語られるが、これは「業種」、つまり「売り物」だ。重要なことは、この「売り物」をどのような方法で「売るか」ということだ。「どのような客層に」「どのような場面で」「いくらの価格で」利用してもらうかということが「業態」である。

 フードサービスでは、業種を業態に落とし込まないと商売としては成立しない。こうした業態を整理したのが「四つの業態」と「業態の三角形」だ(千葉哲幸著『外食入門』より)。図で示したように、三角形の底辺から頂点に移行することによって技術的なサービスなど専門性は高くなる。また客単価(売り上げ÷客数)が上がる半面、市場のボリューム、すなわち客数は減少する。

 千葉氏は、「経験のない一般の方が飲食業を開業するには、図で示した客単価が廉価で、市場のボリュームが大きく、客数の多い、標準化されたサービス内容のファミリーレストランもしくはファストフードの業態で、すでにあるフランチャイズに加盟することが無難で安全だと思います」と語る。

 フランチャイズに加盟するには、その仕組みや特徴を知る必要がある。次回ではフランチャイズの仕組みや優位性、特徴を紹介する。(取材・土金哲夫)

 ■キイストン 飲食業界に特化したオーダーメード型人材採用コンサルティング会社。細見昇市社長は創立後25年で約2万人の経営者と交流し、著書も多数。同社運営のWeb連載「飲食の戦士たち」は700回を超えている。

 ■千葉哲幸(ちば・てつゆき) フードフォーラム代表 フードサービス・ジャーナリスト。1958年生まれ。専門誌『月刊食堂』『飲食店経営』の編集長を経て独立。業界記者歴30年以上。著書に『外食入門』(日本食糧新聞社)。

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