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【高嶋ひでたけのラジオ“秘”交友録】木原光知子さんは「オリンピアン」のキャリアを生かしたパイオニア

 2年後の今頃、「猛暑五輪」はどんな展開になっているのだろうか。

 いうまでもなく東京五輪は1964年に続いて2回目だが、私がすぐ思い浮かべるのが、先の東京五輪で活躍した水泳の木原光知子さんだ。

 今でこそメダリストはオリンピックでの活躍後、数々のイベントやテレビなどで引っ張りだこになり、その「メダル効果」は絶大だが、当時は指導者が前面に出て、選手はその陰に隠れがちだった。

 “東洋の魔女”を率いた大松博文さんが典型的例だったと思う。大松さんはその後、参院議員となったが、東洋の魔女は家庭に入り普通の人生を歩んだ。きつい言い方だが、魔女たちには金メダルが「お金」になることはなかったのである。

 その中で異彩を放ったのが木原さんだ。どこの世界でもパイオニアがいるが、木原さんはまさにそのトップランナーだった。オリンピアンがキャリアを生かして、その後の人生を組み立てた最初の方であった。

 木原さんにはラジオのレギュラーで長い間お世話になった。68年メキシコ五輪代表選考会を最後に現役を引退し、その翌年、東レの水着アドバイザーに就任したが、当初はその美しい水着のポスターを見てやっかみ半分であろう、「木原は裸を売り込んでいる」といった今では考えられないバッシングもあったという。

 マラソンの有森裕子さんは、郷里の先輩である木原さんを追いかけて、オリンピックで獲得した2個のメダルは「当然、その後の人生を思い、頑張った」といっていた。木原さんが亡くなられて早や11年。今、活躍している元メダリストは道を拓いた木原さんを忘れないでほしい。

 ■高嶋ひでたけ(たかしま・ひでたけ) フリーアナウンサー。1942年生まれ、神奈川県横須賀市生まれ。明治大学卒業後、65年にニッポン放送に入社。『オールナイトニッポン』などに出演。深夜ラジオでは“ヒゲ武”の愛称で親しまれた。80年代からは『お早よう!中年探偵団』『あさラジ!』などで“朝の顔”として活躍してきた。1990年からフリー。

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