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コンペ部門選出の塚本晋也監督「斬、」 “カンヌ”の追い風で『金獅子賞』も期待? ベネチア国際映画祭

 29日から開催される世界三大映画祭の一つ、第75回ベネチア国際映画祭のコンペ部門に選ばれた塚本晋也監督(58)の最新作「斬、」(11月公開)。最高賞の金獅子賞も期待されるが、結構チャンスがありそうなのだ。海外の映画祭での審査員経験もある映画評論家、小張アキコ氏がその理由を読み解く。

 「斬、」は幕末を舞台にした塚本監督のオリジナルで、主演は「万引き家族」で“4番さん”を演じた池松壮亮(28)。塚本監督といえば、マーティン・スコセッシ監督の「沈黙/サイレンス」やNHK連続テレビ小説「半分、青い。」の大学教授など俳優としてもおなじみだ。

 その塚本監督だがベネチア国際映画祭への貢献度の高さが半端ない。2003年に「六月の蛇」が審査員特別賞、11年には「KOTOKO」がオリゾンティ賞を受賞し、14年にも「野火」(15年)がコンペ部門に選ばれるなど常連であるばかりか、1997年に北野武の「HANA-BI」が金獅子賞に輝いたときには審査員も務めている。

 さらに“追い風”なのは、審査委員長をメキシコ人オスカー監督、ギレルモ・デル・トロが務めることだ。昨年「シェイプ・オブ・ウォーター」で金獅子賞を受賞したデル・トロ監督は「パシフィック・リム」(2013年)で菊地凛子や芦田愛菜を起用。来日すれば秋葉原や中野ブロードウェイに通うという生粋の日本通だ。そんなデル・トロ監督が、一本刀に命を懸けるサムライ物語を評価しないはずがない。

 そして、5月のカンヌでいい結果が出たとき、ベネチアも好成績を残すというジンクスもある。

 1954年、来日経験もあるジャン・コクトーが審査員長を務めたカンヌ国際映画祭で衣笠貞之助監督の「地獄門」がパルムドールを受賞するとベネチアで溝口健ニ監督の「山椒大夫」と黒澤明監督の「七人の侍」がダブルで銀獅子賞を獲得。

 さらに97年、今村昌平監督が「うなぎ」で2回目のパルムドールを受賞すると、ベネチアでは「HANA-BI」が金獅子賞に輝いたのだ。

 そう考えると、今年のカンヌでは是枝裕和監督の「万引き家族」がパルムドールを受賞したばかりだ。

 9月8日(現地時間)、吉報を心待ちにしたい。

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