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再出発…「純烈」健康ランドルポ 「ここが僕らのホームなんです」 いろいろあっても…「夢はやっぱり紅白」

 五月晴れのある日、埼玉・草加健康センターに降り立った。ここは昭和の健康ランド、目的は「純烈」ライブ。昨年末、紅白初出場で注目を浴び、年明け直後、文春砲でさらに注目されたムード歌謡の男性カルテットだ。

 巷の風が「妙齢女性が骨抜き」とささやくので実態調査へと向かった。チケットを求めると、なんと入浴料1800円のみでいいという。そして平日昼過ぎだというのに会場は満員で、客があふれているではないか。

 客層はほぼ女性で、男子禁制かと勘違いしそう。ご婦人方が純烈ライトを胸に抱え、いまかいまかと顔を上気させてスタンバイ。なぜ、熟女たちは純烈によろめくのか-。

 そう思っていたら、さっそう4人が登場、キャーという大喚声でパニック状態に。歌と踊りの後、リーダーの酒井一圭(43)が「昨日は青森で、車で600キロ走って草加に来ました」とあいさつすると、「あんた、遅かったじゃない!」と常連おばさまがすかさずツッコミ、ご近所さんのような掛け合いが。

 「あ、そちらの方、昨日青森に来てくれましたよね」と手を振る小田井涼平(48、LiLiCoの夫)。メンバー全員が180センチ超の甘いルックスで、白川裕二郎(42)と後上翔太(32)は王子様キャラだ。

 キラキラと舞い踊ると、熱視線を送るおばあちゃんの顔は“昭和ギャル”のよう。ヒット曲の合間に、テンポよく「やっぱりね、健康が一番!」「こちらのお母さんはおいくつですか? 28歳? ウソつき!」「じゃあ、おばさんの定義は今後、59歳までとしましょうか。なに? いやだって? うるさい、ばばあ!」などと毒蝮三太夫ばりのイジリを展開し、そのつど会場は大爆笑。

 座敷の平台にお弁当を広げてくつろぐ、おばあちゃんたちの笑顔は最高に輝いている。その中に奇跡的にポツポツいる館内着のじいさんが置物のように見えるのが、笑いのツボにはまる。

 「ウオンチュー!」のかけ声で始まる昭和歌謡の名曲『星降る街角』でボルテージは最高潮に。4人が歌いながら客席に降りていき、全員に握手するのだ。そこのおばさん、そんなに引っ張っちゃダメ! 仮にも紅白歌手だって! だが女性は無我夢中で小躍りしている。

 新曲の振り付けを「ハッピーハッピー、こうですよ」と酒井が教えると、客が「リハビリ、リハビリ」とババギャグで返すあたり、なんだか楽しい。

 終演後、酒井を直撃すると「売れるまで12年かかりましたけど、ここが僕らのホームなんです」とすがすがしい笑顔。最近やっと月給が年齢超えしたという彼。苦労人を応援したくなるのは人情だ。

 今後の夢を問うと、酒井から「いろいろあったので無理だとは思いますけど、やっぱり紅白です」と控えめな答えが…。しかし苦境を乗り越え一皮むけた“令和の純烈”はいけそうな気がする。目指せ、紅白!

 ■中村竜太郎(なかむら・りゅうたろう) ジャーナリスト。1964年1月19日生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から文藝春秋「週刊文春」編集部で勤務。NHKプロデューサーの巨額横領事件やASKAの薬物疑惑など数多くのスクープを飛ばし、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の大賞受賞は3回と歴代最多。2014年末に独立。16年に『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』を出版。

 中村氏も出演している夕刊フジ創刊50周年記念DVD『実録・夕刊フジ~平成報道戦記~』が好評発売中。

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