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許されない凶行…何が「心の闇」だ! 川崎殺傷・岩崎容疑者には怒りしか湧かない

 「緊急速報です。今日午前7時40分頃、川崎市多摩区登戸で、大勢の人が何者かに刺されたとのこと。詳しいことがわかり次第追ってお知らせします」

 5月28日朝、ニッポン放送の番組に出演していた私は、飛び込んできたニュースで事件を知った。その後、刻一刻とその内容が明らかになり、被害者の数が増え、犯人が男、そして子供が犠牲になっていることがわかり、緊迫した事態に。リスナーからも「登戸在住です。さっきから駅のほうに救急車が何台も来ています」のメールがあり、住民に注意を呼びかけた。通学途中の子供が襲われたと判明した時点で、こうコメントした。

 「2001年、大阪・池田小学校の事件(犯人は宅間守元死刑囚)を思い出しました」

 その後、報じられている通り、犯人の岩崎隆一容疑者(51)は両手に柳刃包丁を持って、スクールバスを待っていた小学生の集団に襲いかかり、近くにいた大人2人と合わせて計20人が被害に遭った。現場は登戸駅から400メートル離れた私立カリタス小学校のスクールバス乗り場とその周辺で、同小6年の栗林華子さん(11)、別の児童の保護者、小山智史さん(39)が死亡。別の保護者の女性(45)も重傷を負い、犯人は首や顔、肩など上半身を切りつけたり刺したりするなど蛮行に及んだ。罪のない子供たちを次々と襲った末に、犯人の岩崎容疑者は自ら首を刺し、その場で自殺。そのため動機がわからず、現在も捜査は続いている。

 「岩崎容疑者は無職で、年老いた伯父伯母のもと自宅で10年以上引きこもり。家族との会話や交流はほとんどなく、部屋にテレビとゲーム機はありましたが、本人はパソコンもスマホも所有しておらず、インターネットに接続できる環境ではなかった。外部とも隔絶し、友人もいない。家宅捜索で押収されたノートには事件の動機や計画、自殺願望がうかがえるような記述はなく、『正』の字が繰り返し書かれるなど意味不明な内容。1981年のパリ人肉事件や海外の大量殺人事件を扱った雑誌も見つかっています。しかし岩崎は、今年2月に町田の大手量販店で包丁を購入し、防犯ビデオの解析からも、今回の犯行場所まで下見をしており、犯行は計画的と考えられます」(社会部記者)

 犯人像で語られる「心の闇」。だがそんなことよりも、亡くなった被害者のことを考えると胸が痛くなる。栗林さんは将来の夢を抱いたり、いつか恋をして、幸せな家庭を築いたりしただろう。

 彼女らの人生が、身勝手で凶悪な男によって一瞬にして破壊された。こんな理不尽が許されていいはずがなく、なにが「心の闇」だ。犯人には怒りしか湧いてこない。

 ■中村竜太郎(なかむら・りゅうたろう) ジャーナリスト。1964年1月19日生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から文藝春秋「週刊文春」編集部で勤務。NHKプロデューサーの巨額横領事件やASKAの薬物疑惑など数多くのスクープを飛ばし、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の大賞受賞は3回と歴代最多。2014年末に独立。16年に『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』を出版。

 中村氏も出演している夕刊フジ創刊50周年記念DVD『実録・夕刊フジ~平成報道戦記~』が好評発売中。

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