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【女優20年 米倉涼子というアイコン】わたし、失敗しないので…日本でも稀有な「決めセリフが似合う女優」 「ドクターX~外科医・大門未知子~」

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 米倉涼子の十八番といえば、ご存じ『ドクターX』シリーズの外科医、大門未知子だ。10月からは新シリーズの放送が決定した。

 「たとえばこの女、群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスとたたき上げのスキルだけが彼女の武器…」と田口トモロヲのナレーションが響く中、ハイヒールで颯爽と現れる彼女は、フリーランスの外科医。大病院に乗り込んで、雑用やお手伝いなどは一切合切「いたしません」と拒否し、権力者にこびを売ったり、裏工作したりする連中を蹴っ飛ばす。おまけにどんな難手術も「わたし、失敗しないので」と成功させてしまう。その爽快感と患者を見事救う手腕は見ていてスカッとする。

 時代劇好きの私などは剣(この場合はメスですが)の達人の主人公、次々現れる悪代官のごとき権力者、飛び交う札束、ここ一番で出る決めセリフに「これは時代劇的痛快ドラマだ」と思っていた。そうなると当然、ヒロインと対立する敵方が強くなければ面白くない。このシリーズは大門未知子を徹底的に潰しにかかる敵方がすごい顔ぶれ。それが高視聴率の要因のひとつでもあった。

 強烈だったのが2016年に放送された第4シリーズ。舞台は医療ミスや派閥争いが続く東帝大学病院だ。腐敗の元凶である病院長(西田敏行)は前シリーズでも大門未知子にしてやられたのに相変わらずお金が大好き。ここをセレブ病院にしようなんて言いだす。

 だが、その横では病院長と仲が悪い副院長(泉ピン子)がメガネを光らせて嫌な顔をしている。西田だけでも大変なのにピン子も参戦! そんな病院に、饅頭の下に万札を敷き詰めて持参(まさに時代劇!)したりするダークな国会議員が入院し、ますます怪しい雲行きに。白い巨塔どころか、真っ黒な巨塔でどうする、未知子? と思ったが、やっぱり失敗はしなかった。

 このドラマの始まりはテレビ朝日の内山聖子プロデューサーと第1シリーズの脚本家、中園ミホと米倉というタフな女性3人がガッチリと手を組んだこと。実はこの3人は『ドクターX』の2年前、ドラマ『ナサケの女~国税局査察官~』で組んでいた。そこで査察官の主人公(米倉)は叫ぶ。「脱税してるやつは日本の道路を走るな!」。これもなかなかに強烈な一言。米倉は、日本では数少ない「決めセリフが似合う女優」といえる。(コラムニスト・ペリー荻野)

 ■米倉涼子(よねくら・りょうこ) 1975年8月1日生まれ、43歳。神奈川県出身。92年の第6回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞。93年にモデルデビューし、雑誌『CanCam』などで活躍。99年6月の「女優宣言」後、テレビ朝日系『ドクターX』シリーズは当たり役に。2012年7月には主演ミュージカル『CHICAGO』でブロードウェーデビューも果たした。特技はクラシックバレエ。今年10月から『ドクターX』新シリーズの放送が決定した。

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