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「夢の職業」ユーチューバーの落とし穴…再生数稼ぎのために“暴走”も 「ヤラセ、犯罪行為も多い」

 「6月頭にお酒に酔って口論となり相手にけがをさせてしまうというトラブルを起こして、動画投稿SNSなどを控えさせていただきました」

 白シャツにノータイ、グレースーツに身を包んだ甘いルックスの若い男。いったい誰? と思う方もいるだろうが、チャンネル登録者270万人を誇るユーチューバー、ワタナベマホト(26)なる人物。自身のサイトで謝罪し、無期限の活動停止を伝えニュースとなった。

 発端は「週刊文春」のスクープ。ワタナベが東京都港区の自宅で、同棲中の10代の元アイドルA子さんに暴行を加えたとして6月2日、警視庁三田警察署に傷害容疑で現行犯逮捕されたことを報じたのだ。ワタナベの女性関係をめぐって口論となり、逆上した彼はA子さんを殴りつけ、顔を踏みつけるなどの暴行を加え、彼女は全治2週間のけがを負ったという。

 「ワタナベは10年ほど前からユーチューブを始め、2011年からヒカキンが最高顧問を務める事務所UUUM(ウーム)に所属。イケメン・ユーチューバーとして若者人気は絶大です。また13年から『カイワレハンマー』という音楽ユニットで活動し、ワタナベ人気に当て込んだエイベックスが契約、今年8月に楽曲がリリースされる予定でした。しかし今回の騒動で中止になれば、2000万円ほどの損害を被りそうです」(音楽担当記者)

 パティシエやサッカー選手と並び、いまや小学生憧れの職業であるユーチューバー。テレビゲーム攻略法や新製品や玩具の紹介、「行ってみた」「やってみた」などの企画、また女子向けには韓国コスメが人気で、自作の動画を投稿し閲覧者を獲得。一般的には1再生数あたり0・05~0・1円の広告収入を得られるという。

 日本のトップユーチューバーには数億円の年収を稼ぐ者もあり、ヒカキンやはじめしゃちょーといったスターも輩出。企業も彼らに近づき、広告タイアップを促進、テレビなど他のメディアもこぞって持ち上げている。

 また年々、ユーチューブ市場は拡大、22年には580億円規模になると予測されており、「好きなことで生きていく」という彼らのスローガン通り社会的成功を収めている。

 「ユーチューバーは気軽に一般人が参加できる一方、閲覧数獲得のために暴走しやすい。渋谷の交差点にベッドを置いたり、警官の前で覚醒剤と思われるような白い粉を置いて逃げた事件もあったし、バズるための悪質ないたずら、ヤラセ、犯罪行為も多い。それで荒稼ぎした連中に、社会通念という概念はない。金や人気欲しさの亡者の集まりにしか見えません」(社会部デスク)

 「夢の職業」のように喧伝されるユーチューバー。陥りやすい悪の部分は、小学生には見習ってほしくない。

 ■中村竜太郎(なかむら・りゅうたろう) ジャーナリスト。1964年1月19日生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から文藝春秋「週刊文春」編集部で勤務。NHKプロデューサーの巨額横領事件やASKAの薬物疑惑など数多くのスクープを飛ばし、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の大賞受賞は3回と歴代最多。2014年末に独立。16年に『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』を出版。

 中村氏も出演している夕刊フジ創刊50周年記念DVD『実録・夕刊フジ~平成報道戦記~』が好評発売中。

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