安倍首相、小池都知事と連携模索か 自民大逆風で「敵に回してはいけない」 (1/2ページ)
安倍晋三首相が、小池百合子都知事への「警戒強化」とも「連携模索」とも受け取れる発言を披露した。東京都議選で、小池氏率いる「都民ファーストの会」(小池新党)が大躍進し、自民党が惨敗したことを受け、次期衆院選に向けた小池新党の国政政党化が注目されている。内閣支持率が30%未満の「危険水域」に突入するなか、安倍首相は小池氏と、どう間合いを取っていくのか。
「小池さんは上手だ。敵に回してはいけない」
安倍首相は21日夜、自身の地元・山口県下関市の自民党市議らと都内の中華料理店で会食し、こう語ったという。同席者が明らかにした。
実に、意味深長な言葉というしかない。
小池氏は昨年7月の都知事選以来、自民党都連を「ブラックボックス」、自民党の内田茂氏を「都議会のドン」と呼び、守旧派や抵抗勢力の敵方に位置付け、自分は「都民ファーストの改革派」と主張する対立構図をつくって、選挙で連勝してきた。
2020年東京五輪・パラリンピックを3年後に控え、小池氏は都議会多数も手に入れて五輪準備に邁進(まいしん)するかと思われた。だが、小池氏の側近、若狭勝衆院議員は7月9日、フジテレビ系「新報道2001」に出演し、国政政党への意欲を次のように語っている。
「少なくとも年内に(小池新党の)国政新党への動きが出てくるということは、十分に考えられる」
公職選挙法上の政党となるには、国会議員が5人以上必要となる。先の都議選では、元民進党の長島昭久衆院議員や、元日本維新の会の渡辺喜美参院議員らが小池新党を応援している。国政政党化も難しくない。