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文大統領“ファンタジー指令”の愚 歴史学会ヘ「伽耶史を復元せよ」 (1/2ページ)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領のさまざまな指示の中でもユニークなのは「伽耶(カヤ)史を復元せよ」とする歴史学会への要請だ。古代の伽耶諸国は、慶尚道(キョンサンナムド=朝鮮半島南東部)から全羅道(チョルラド=同半島北西部)に及ぶ地域にあった。そこで伽耶史を見直せば、両道の差別意識を内包する壁を突き崩せる、というのが彼の狙いだ。

 しかし、朝鮮半島に伽耶史に関する史料は皆無といえる。それでも「復元して見直せ」と言うのなら、やがて出てくるものは“お家芸”ファンタジー創史でしかあるまい。

 韓国のインテリなら「史料はある。『駕洛国記』を知らないのか」と叫ぶだろう。だが、『駕洛国記』は、原本はもちろん写本もない。あるのは野史『三国遺事』(1289年)に収められた抄録だけだ。

 そこには、天から降りてきた金の卵から次々と男児が生まれ、伽耶5カ国の王になったこと、長男である金首露(キム・スロ)のところにはインドの阿踰ダ(アユダ)国から王女が嫁いできたという神話が載っている。

 日本の史学者の中にも、「天孫降臨の原型だ」と、はしゃぎ回った人がいた。

 ところが、半島に伝わる最古の正史である『三国史記』(1145年)は、金首露の子孫である新羅の英雄・金ユ信(キム・ユシン)の墓誌に「少昊金天氏之後、故姓金」とあることを記している。

 つまり、「天孫降臨の原型」は、金ユ信の没後、何者かによるファンタジー神話なのだ。

 『三国史記』は、その下手人についても示唆している。金ユ信の玄孫(孫の孫)が一族の伝記を書いたが「頗多醸辞、故刪落之」と。つまり、捏造ファンタジーがあまりにも多いので採用しなかった、と。

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