zakzak

記事詳細

11月には「歴代1位」に…なぜこれほどの長期政権に? 安倍政権「強さ」の秘密は… (1/2ページ)

 2012年12月に第二次内閣が発足した安倍晋三政権は7年目に突入した。今年11月20日には、総理在職日数が郷里・山口県の大先輩である桂太郎氏(2886日)を抜いて、歴代1位になる見通しだ。なぜ、これほどの長期政権になったのか。

 私の答えを言えば、「言ったことは必ずやる。できないことは言わない」に尽きる。付け加えれば、「できることも無理はせず、最初はほんの少しだけ。上手くいったら、また少し」というように漸進的に政治を進めた。そんな手法が空前の長期安定政権をもたらしたのである。

 例えば、憲法改正問題だ。

 安倍首相は17年5月3日の憲法記念日に寄せたビデオメッセージで「9条の1項と2項はそのままにして、自衛隊を明文化する」という改憲案を明らかにした。

 これは「9条2項を削除し、国防軍の創設を掲げた12年の自民党改正草案」とは、まったく異なる。

 当時は安倍首相も支持した案だったが、抜本的に見直して自衛隊明文化案に置き換えた。それはなぜか。「2項削除+国防軍案」では、連立政権を組む公明党の賛成が得られず、世論の動向を見れば、国民投票でも勝てる見通しが立たなかったからだ。

 ここに、政治家たる「安倍晋三の真骨頂」がある。いくら理想的で正しくとも、実現できないのでは話にならない。手がけるからには、必ず実現する。そのためには、大胆かつ柔軟に草案を改めるのもいとわないのだ。

 こうした現実的姿勢こそが、安倍首相を脅かす存在が出てこない理由でもある。

 昨年の自民党総裁選で、石破茂元幹事長は「2項削除+国防軍案」にこだわった。私もそれは理想と思う。だが、できない話を言い続けても、現実に改正できないのであれば意味はない。

 最初は理想に遠くても、まずは一歩を踏み出して、上手くいったら2歩、3歩と進めばいい。憲法改正は一度しかできない話ではないのだ。

 改憲を党是に掲げながら、自民党が長年、動き出せなかったのも「理想と現実のギャップ」にうろたえたからだろう。安倍首相は大胆に軌道修正も図りつつ、深い溝を乗り越えようとしている。

 この先、「ポスト安倍」をうかがう政治家は、単に理想を語るだけでは足りない。現実主義をどう継承するか。そこが大きな鍵になる。

 野党も同じだ。なぜ、近い将来の政権交代を展望できないか。激動の時代にあって、野党が空理空論を叫び続けているからだ。

関連ニュース

アクセスランキング