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自滅の道か… 国民民主党と自由党の合流、激化する野党の“潰し合い” (1/2ページ)

 立憲民主党と国民民主党が、国会における野党第一会派の座をめぐって激しい争いを繰り広げた。安倍晋三政権は、ますます衆院解散の誘惑にかられたに違いない。

 そもそも、野党はなぜ第一会派に執着するのか。理由は国会の仕組みにある。予算委員会をはじめ国会の各委員会は、与野党の第一会派同士が協議して、議題や審議日程を決める慣行になっている。

 第一会派の座から滑り落ちると、国会で「この問題を徹底追及したい」と思っても、取り上げられないか、時間が限られてしまう恐れがある。政権を厳しく追及してこそ、野党の認知度が高まるので、主導権を握れる第一会派の座にこだわるのだ。

 とはいえ、それはあくまで戦術にすぎない。そのために、肝心の政策を捨てて多数工作に走るなら「何のための政党か」という話になる。

 小沢一郎共同代表の自由党は「原発ゼロ」や「消費税反対」を唱えてきたが、国民民主党は原発を暫定的に容認し、増税に伴う軽減税率に反対しているだけだ。だが、小沢氏は国民の政策を丸呑みした。

 立憲民主党も枝野幸男代表は「数合わせはしない」と言い続けてきたのに、参院で社民党と統一会派を組んだ。まさに、「数のため」だ。1月28日に召集された通常国会を前に「野党内でのボス争い」に固執し、あおりで党の看板政策と信条が吹き飛んでしまった。

 国民民主党と自由党の接近を仕掛けたのは、国民の玉木雄一郎代表と小沢氏だった。小沢氏は何を狙っているのか。

 小沢氏は、旧民主党政権樹立の立役者の一人である。鳩山由紀夫政権ができると、自分は幹事長として舞台裏から政権を差配した。いわゆる「二重権力」である。政府の役職に就かず、党の幹事長であれば、国会で答弁に立つ必要はない。一方、国民からの陳情案件は一括して幹事長室で対応する仕組みを決めた。

 与野党を問わず、陳情への対応は議員にとって「票とカネ」に直結する重要装置になっている。つまり、当時の小沢幹事長は説明責任を求められることなく、民主党議員全員の「票とカネ」を握ったも同然の立場になったのだ。これが「二重権力」の正体だった。

 今回も小沢氏は自由党を国民民主党に合流させた後で、枢要ポストに就いて党の実権を目指すのではないか。

 国民民主党側には早くも「小沢氏の狙いは、わが党のカネだ」という声が出ている。幹事長に就くなら、カネだけでなく、立候補予定者に対する公認権を含め、議員に対する生殺与奪の権限を握ってしまう可能性がある。

 ともあれ、これで野党は事実上、立憲民主党と国民民主党、それに共産党という3つの勢力に整理された。この先、どうなるのか。

 私は「野党の潰し合いが激化する」とみる。互いの敵がはっきりしたからだ。立憲民主党と国民民主党は自分が生き残るために、ますます相手を潰そうとするだろう。

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