zakzak

記事詳細

「リフレ派の論客」上武大・田中秀臣教授、野党“アベノミクス偽装”追及に疑問符

 2018年度第2次補正予算は7日夜、参院本会議で可決、成立した。衆参の予算委員会では、厚生労働省の「毎月勤労統計」の不正調査が焦点だったが、野党は攻めきれなかった。「リフレ派の論客」として知られる上武大学の田中秀臣教授は、野党が「実質賃金の変化率」ばかりを追及したことを疑問視した。

 野党側は1月25日のヒアリングをもとに独自試算を提示し、昨年1~11月の11カ月でプラスは6月だけとして、「実質賃金は下がっている」「アベノミクス偽装だ!」などと政府を攻撃した。

 根本匠厚労相が5日の衆院予算委員会で、野党試算を「機械的な計算という前提の限りでは(野党の)おっしゃる通りだと思う」と述べたこともあり、野党や左派メディアは攻勢を強めた。

 だが、田中教授は「アベノミクス以降、賃金水準自体は間違いなく高くなっている」といい、次のように解説した。

 「例えば、17年の身長が165センチ、18年が175センチだったとする。不正調査が発覚して調べ直すと、17年の身長は170センチで、18年も177センチだったが、17年の身長が高く修正されると、『伸び率』が縮むのは当然。その程度の話だ」

 「雇用面での好転」に目が向けられていないことも指摘した。

 「実質賃金は、労働者1人あたりの平均賃金であり、雇用環境が改善されて、新規に雇用される人が増えると、その人たちの賃金は低いため、平均すると実質賃金が下がるのは当然だ」

 総務省統計局の「労働力調査」をもとにした「就業者数の推移」=別表=を見ると、雇用環境が改善しているのは明らかだ。

 田中教授は「欧米諸国で『実質賃金の上昇率』を目標に掲げる政府や、中央銀行がどこにあるか。野党も、成果が出ているアベノミクスを参考にすればいいが、その気配はない。不正調査に乗じて、印象操作するのはタチが悪い。経済政策論議を混乱させただけだ」と語った。

関連ニュース

アクセスランキング