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公正中立を装う“反日”ばかり…日本のメディア報道は「先進国」とはいえない

 幕末から明治期の日本で、欧米で発達した科学技術や社会理論を学ぶには、オランダ語や英語も学ぶ必要があった。日本語の教科書はなく、日本には概念すら存在しない用語も多かったからだ。

 1982年に出版され、2018年5月に41刷を記録した柳父章(やなぶ・あきら)著の超ロングセラー『翻訳語成立事情』(岩波新書)によると、「社会」「個人」「近代」「美」「恋愛」「存在」などの日本語は、幕末から明治にかけて、翻訳のために作られた新造語だという。

 若くして英国に留学し、英語が得意だった初代文部大臣の森有礼(ありのり)は、近代化のために日本は日本語を廃止して英語を国語にすべきと考えたそうだ。

 一方、08年にノーベル物理学賞を受賞した益川敏秀氏は、外国語が苦手だった。大学院の入試では、数学と物理学は満点なのに、ドイツ語は白紙、英語も散々で、入試委員会は合格を認めるべきか迷ったという。

 先人のおかげで、現代日本では非常に高度な学問でも、日本語さえ読み書きできれば超一流になれる。理数系の分野において、日本が世界をリードする先進国であることは疑う余地がない。

 ただ、文系の分野を眺めると、先進国とは思えない部分がある。

 国会では、安倍晋三政権の足を引っ張ることしか考えない無責任野党の議員が偉そうに振る舞っている。厚労省の「毎月勤労統計」などの統計不正問題をめぐる審議も、旧民主党議員の言動にはあきれるばかりだ。

 そして報道は、事実や論理を追求せず、感情論を煽りがちで、昔も今も多様性がない。

 戦時中の日本メディアは「大本営発表」の拡散と、国民の戦意発揚が主な仕事だった。戦後は逆に、GHQ(連合国軍総司令部)が命じたプレスコードに従い、日本人から誇りと戦意を奪おうとしてきた。

 占領終了後、日本の多くのメディアは「反日」「反米」「親ソ・親中」の左派になった。産経新聞を除けば、日本国民の「知る権利」にも興味がないから「報道の自由」より「報道しない自由」ばかりを行使する。

 だが、「新聞倫理綱領」や「放送法」という建前がある以上、偏向の自覚があっても「公正中立」を装う。中には、ダマされ、勘違いする読者や視聴者もいる。

 米国では、CNNなどのリベラル左派と、FOXニュースなどの保守系右派は、立場を鮮明にしたうえで、ドナルド・トランプ大統領の政策について賛否両論の報道を行っている。両方の主張を比較しなければ、正しい理解はできない。

 結果、米国ではCNNの視聴率は落ち込み、FOXは伸びている。だが日本では、CNNばかり引用して米国のニュースを報じている。「判官びいき」は、日本人をミスリードさせかねない。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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