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元号は日本が「世界に誇るべき文化」 現在は日本でのみ使用 朝日は社説で“ケチ”か

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 4月1日午前、新元号が「令和(れいわ)」に決まった。今月30日の天皇陛下のご譲位、翌5月1日の皇太子さまの新天皇ご即位に伴うものだ。

 元号法では、「皇位の継承があった場合に限り改める」と規定されている。前の天皇がご存命中の改元は異例だが、それだけに国民は明るいムードで新元号の決定を心待ちにしていた。

 新元号は「大化」(645年)以来、248番目となる。中国で発祥した元号は、朝鮮、ベトナムにも存在したが、いずれも廃止されている。今は日本でのみ使用されており、「世界に誇るべき文化」と言っていい。

 元号が変わることを「改元」というが、君主の交代によって時間が更新され、もう一度「元(もと)」に復すること(復元)を意味する。

 新天皇のご即位によって新元号の「元年」となり、そこを起点に「新しい時代」が始まる。今、私たちは、建国以来、天皇をいただく政治システムを確立してきた、わが国の国柄を、身をもって感じ知る貴重な体験をしている。

 「元号を廃止して、西暦にしてはどうか」との意見もある。

 朝日新聞は3月21日朝刊に、「『改元』を考える 時はだれのものなのか」という社説を掲載した。

 スターリン時代の旧ソ連の強制収容所には時計がなかったとし、《時間は囚人のかわりにお上(かみ)が承知しているから》だとしたうえで、日本の元号も《皇帝が時を支配する》とした中国の思想に倣ったものだとし、元海軍兵士の《時間の流れ、つまり日常生活のこまごましたところまで、われわれは天皇の支配下におかれたということになる》との日記を紹介している。全体主義国家の指導者や、専制君主を持ち出して元号にケチを付けているのか。

 「明治の精神」「大正デモクラシー」「昭和歌謡」など、元号が時代精神を表すことは多い。キリスト教に由来する西暦だけで時代を区分するのは平板で無機質に過ぎる。わが国独自となった元号を文化国家しての心の豊かさや余裕で迎えたい。

 政府は慎重に元号を検討した。1人の天皇の時代に、複数の元号が定められたこともある。幕末の孝明天皇の時代には「嘉永」「安政」など6つの元号が存在する。明治以降は「一世一元」制となり、1人の天皇の時代に1つの元号となった。元号は天皇崩御後の諡(おくりな)ともなった。今回の元号も新天皇の諡となる。

 元号はかつて、「文章博士(もんじょうはかせ)」が考案した。漢籍に通じた官職で、菅原、大江両家が担った。

 今回は「現代の文章博士」とも言うべき日本学士院会員の学者数人が、日本に現存する最古の和歌集『万葉集』から考案したという。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士後期課程退学。専攻は憲法学、思想史。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。法制審議会民法(相続関係)部会委員も務めた。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)など多数。

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