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“ポスト安倍”占う「菅氏の訪米」 異例の外交デビューを果たす狙いとは (1/2ページ)

 菅義偉官房長官が9日から12日まで米国を訪問している。マイク・ペンス副大統領と会談するほか、ニューヨークの国連本部で開かれる拉致問題に関するシンポジウムに出席する。

 今回は兼務する拉致問題担当相としての訪米だが、官房長官の外遊は異例だ。「ポスト安倍」の有力候補として注目を集めるなか、このタイミングで「外交デビュー」を果たす狙いは何か。私はようやく「その時に備える覚悟を固めたのではないか」とみる。

 菅氏は新元号「令和」を発表した記者会見で一躍、知名度を上げた。ネット上では「令和おじさん」という愛称も広まった。元号「平成」の発表会見で内外に顔と名前を知られて、官房長官から首相の座にまで上り詰めたのは、小渕恵三氏の例がある。

 もちろん、本人の能力と人望があっての話だが、小渕氏と比べて菅氏が劣るとは思えない。むしろ、2012年の第2次安倍晋三内閣発足以来、官房長官として政権を切り盛りしてきた菅氏の能力と実績は歴代長官と比べても、傑出している。「菅氏がいなかったら、いまの長期政権はなかった」と言ってもいい。

 私はかねて「菅氏こそが『ポスト安倍』候補のナンバーワン」とみてきた。最大の理由は、柔軟かつ強力なアベノミクスを継承できるのは菅氏しかいない、と思うからだ。

 アベノミクスが、「財政政策」と「金融政策」「規制改革」の3本柱で成り立っているのは、ご承知の通りだ。経済政策といえば、この3つしかないのだから、当然なのだが、日本ではゆがんで運用されてきた。霞が関の力が圧倒的に強かったからだ。金融政策をつかさどる日銀も、財務省の強い影響下にあった。

 それを初めて政治家が取り戻し、2度の消費増税延期を含めて、政治のリーダーシップで運用したのが安倍政権の最大の功績である。

 そうであればこそ、「ポスト安倍」を担う政治家は「経済政策を自分で立案し、霞が関の官僚たちを思うように動かせるかどうか」が最重要のポイントになる。その力がなければ、日本は再び「官僚主導政治」に戻ってしまう。

 他の候補たちは、まったく心もとない。どれもこれも、「財務省の別動隊ではないか」と思えるほどだ。

 菅氏はその点、まったく不安がない。

 私は本人に直接、確かめたが、菅氏がアベノミクスに賛同したのは、安倍首相を応援していたからではない。自分自身が野党時代に仲間たちと勉強会を重ねて、同じ結論に達したからだ。

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