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街中を全裸で駆け抜けるという奇抜な行為 ストリーキング(昭和49年)

 一瞬の間に目の前を走り抜けた懐かしいことばである。

 1973年頃から、街中を全裸で駆け抜けるという奇抜な行為が、アメリカの学生の間で突然流行した。それが日本にも飛び火し、銀座の歩行者天国や原宿などに出現した(単なる話題作りとの指摘もあった)。全裸の若者と逮捕しようとする警官と追っかけっこをする様子がテレビや雑誌に取り上げられ、たちまち流行語になった。

 なぜこのようなことをするかについては、自己顕示欲、恐怖と興奮を味わうための行為、抗議活動など、さまざまな見方があるが、ストリーキングとは、「稲妻のように走る」というのが本来のことばの意味である。

 この年の主な事件は、「ルバング島で、小野田寛郎元陸軍少尉発見、帰国」「堀江謙一、小型ヨットで単独無寄港世界一周(275日)に成功」「原子力船むつ、帰港反対で漂流」「平塚市の団地で『ピアノの音がうるさい』と母子3人刺殺される」「東京・丸の内の三菱重工ビルで爆弾が爆発」「佐藤栄作首相、ノーベル平和賞受賞決定」「立花隆『田中角栄研究-その金脈と人脈』(文芸春秋)発表、田中退陣の口火をつける」など。

 この年の映画は『エクソシスト』。本では、リチャード・バックの『かもめのジョナサン』(五木寛之訳、新潮社)。長嶋茂雄が巨人軍引退、王貞治が史上初の2年連続三冠王を達成した。

 最近ではあまり聞くことはないが、それでも世界中には「ストリーキング愛好家」のような集まりがけっこうあり、YouTubeや専門サイトなどで、ファンの心情や実際の体験談などの情報交換が頻繁に行われているらしい。いまの若い子たちは知っているの? 唐突に聞いてみたくなることばである。(中丸謙一朗)

 〈昭和49(1974)年の流行歌〉 「二人でお酒を」(梓みちよ)「うそ」(中条きよし)「襟裳岬」(森進一)

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