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躍進したブティジェッジ氏、対トランプ氏で勝機あり 若さと従軍経験では優位に

 米アイオワ州で行われた民主党員集会では、38歳のブティジェッジ前サウスベンド市長が躍進したことが話題になった。ただ、同党にとってこの党員集会は最悪のスタートにもなった。

 米大統領選挙での民主党の候補者選びはアイオワ州から始まったが、その出鼻を完全にくじかれた。もちろん、民主・共和の各党が大統領候補を絞り込んでいく党員集会と予備選挙、党の候補者同士が争う本選挙の2つの段階があり、大統領選は長い道のりだ。いわばマラソンのようなもので、スタートでつまずいても影響は少ないといえるが、好スタートを切るに越したことはない。

 アイオワ州の党員集会では、集計システムの不具合が起き、すぐに集計結果を公表できない失態を演じてしまった。

 最終得票率は、ブティジェッジ氏が26・2%、サンダース上院議員(78)が26・1%、ウォーレン上院議員(70)が18・0%、バイデン前副大統領(77)が15・8%、クロブシャー上院議員(59)が12・3%だったが、正確に集計できなかったとされる。

 米国内では、ブティジェッジ氏とバイデン氏は穏健派、サンダース氏とウォーレン氏は極左といわれている。

 共和党のトランプ大統領陣営としては、トランプ氏のウクライナ疑惑を逆手にとってバイデン氏への攻撃材料として使える。弾劾裁判はトランプ陣営の圧勝であったので、これをさらに有効に使えるという意味で、バイデン氏が出てくるのは「歓迎」だろう。

 サンダース氏とウォーレン氏はあまりに左寄りなので、東海岸や西海岸では一定の支持を集めても、全米でみれば過半数を超える支持は集めにくいので、彼らも「歓迎」だろう。

 ということは、ブティジェッジ氏が今のところ、トランプ陣営にとってはやりにくい相手だといえる。同氏の政治経験のなさを指摘する向きもあるが、トランプ氏自身も政治経験は皆無だった。政治経験どころか、軍隊経験もない、史上初の大統領だ。ブティジェッジ氏は、アフガニスタンへ従軍経験もあり、その意味ではトランプ氏よりも経験豊富だといえる。

 73歳のトランプ氏に対して、38歳のブティジェッジ氏は圧倒的に若い。これは見た目にも大きな優位である。

 4日の米下院での一般教書演説で、トランプ氏は民主党のペロシ議長との握手を拒否し、ペロシ氏はトランプ氏の演説原稿を破り捨てた。すでに大統領選は始まっている。

 ブティジェッジ氏が善戦したのは民主党にとっては朗報になるかもしれない。なにより他の候補者にない若さがある。

 さらに同氏は同性愛者であると公表しているが、選挙戦でトランプ氏の不適切発言でもあれば、これまでの逆バネが働くという事態もあり得る。

 トランプ氏自身も泡沫といわれながら、大統領になったのだから、ブティジェッジ氏にもその可能性はあるだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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