zakzak

記事詳細

新型ウイルスどこまで広がる? 国内の推計は「数百人」程度か…パニックにならず防止対策を

 新型コロナウイルスの日本国内の感染数が増えているが、どこまで広がっていると考えられるか。そして、これから優先すべき施策は何だろうか。

 「新型肺炎感染者数、国内で400人超」と一部で報道されたが、この表現はミスリードだ。16日現在、米ジョンズ・ホプキンズ大でまとめたデータによれば、感染者数は中国国内で6万8508人、中国国外では、その他355人、以下はシンガポール75人、日本59人、香港57人、タイ34人、韓国29人などが続き、中国国外は780人だ。「その他355人」は、英国籍のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の船内での感染者数である。

 クルーズ船に乗船するためには出国手続きが必要であり、クルーズ船の船内は日本国内ではなく国外になる。その意味で、外国籍クルーズ船での船内感染者数355人は、世界保健機関(WHO)統計の中でも別記されている。

 中国国内6万8508人のうち、湖北省が5万6249人と圧倒的であり、そのほか、広東省1316人、河南省1231人、浙江省1167人、湖南省1004人などとなっている。

 日本59人となっているが、このうち半数近くはチャーター便などで中国から帰国した人の中の感染者数なので、中国で感染したともいえる。日本の中で感染したと思われるのは、16日現在で30人程度だろう。

 しかし、これから日本国内での感染者数は増えていくのは確実である。それがどこまでかを現時点で予測するのはかなり困難であるが、あえて大胆な方法で考えてみたい。

 中国国外感染者の中国国内との比率をみると、1月20日の数字公表以降は、0・8~2・6%で比較的安定している。これは、新型肺炎の感染者のほとんどは中国国内、それも湖北省に集中しているからだ。ちなみに中国国外での感染者数は、中国国内の1・1%だ(2月16日現在)。本コラムで紹介したが、現時点では、最終的な中国国内の感染者数は20万人超と筆者は推計している。となると、中国国外の感染者は数千人程度になるだろう。中国国外のうち日本の比率は1割弱なので、日本の感染者数は数百人程度であろう。その場合、死者も数人から10人程度になるだろう。

 こうした推計をすると、今の感染者は氷山の一角だと思われるが、今後の増加ペースはどうなるだろうか。新型コロナウイルスの検査は簡単に行えるので、今後、日本での感染者数は増えていくだろう。ある時点ではそれがネズミ算的に増えるかのように思える局面もあるだろうが、筆者の推計が正しければ、現時点ではせいぜい数百人が一つのメドだ。

 いずれにしても、パニックにならないように、正しく恐れる必要がある。水際対策は既に破られ国内感染はもう起こっているので、さらなる拡大を防ぐために、個人レベルではインフルエンザと同じく手洗い消毒、政府レベルは、医療崩壊を防ぐためにも専門外来整備などの体制整備を急がなければならない。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

関連ニュース

アクセスランキング