変異株への威力は?期待されるコロナ「飲み薬」 酵素阻害剤、陽性判明後の無症状・軽症者も服用可 体へのダメージ少なく長期間効果も - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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変異株への威力は?期待されるコロナ「飲み薬」 酵素阻害剤、陽性判明後の無症状・軽症者も服用可 体へのダメージ少なく長期間効果も

 新型コロナウイルス治療のゲームチェンジャーとなるか。感染第5波では自宅療養者の増加が問題になったこともあり、軽症者や中等症患者向けの経口薬(飲み薬)が期待されている。国内外のメーカーから有望な候補も出てきているようだ。

 軽症や中等症の患者には点滴薬の抗体カクテル療法が実施されているが、経口薬が供給されれば、医療現場の負担軽減などメリットも大きい。

 経口薬は、体内でウイルスの増殖に関わるRNAポリメラーゼや、プロテアーゼといった酵素の働きを阻害する抗ウイルス薬が中心になる。

 米医薬品大手メルクなどが開発するRNAポリメラーゼ阻害剤「モルヌピラビル」は、米国のほか、日本などでも最終段階の治験を実施中で、米国では年末までに緊急使用許可(EUA)が出る可能性がある。

 米ファイザーはプロテアーゼ阻害剤「PF-07321332」の治験を実施中だ。

 スイスのロシュ社などが開発し、中外製薬が国内で独占的開発権・販売権を取得したRNAポリメラーゼ阻害剤「AT-527」については4月から世界で最終段階にあたる第3相治験を実施している。

 重症化リスクのある中等症患者を対象とした第2相治験の中間データでは、投与2日目に、プラセボ(偽薬)群と比べ、ウイルスの減少量が平均で80%大きいという結果が出たという。中外製薬広報IR部は「来年の承認申請を目標にしている」とする。

 塩野義製薬は、プロテアーゼ阻害剤「S-217622」の安全性に関する第1相治験を7月から実施中だ。陽性判明後の無症状者や、軽症者も服用できる薬を念頭に置く。「現時点で大きな懸念はないと確認している」と同社広報部。「年内の国内での大規模治験を目指して当局と協議を進める段階」と話す。

 「国内でもかなり有望な候補がある」と語るのは、浜松医療センター感染症管理特別顧問の矢野邦夫氏。

 「酵素の阻害剤は人間に対するダメージも少ないと考えられる。変異株に対しても長期間でも効果に期待が持てそうだ。経口薬が供給されれば、患者の精神的負担も減り、新型コロナに対する認識にも変化が出てくるのではないか」との見通しを示した。

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