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淡路島5人殺害事件 容疑者は精神疾患で入院「妄想性障害」と診断も

ニュースカテゴリ:政治・社会

淡路島5人殺害事件 容疑者は精神疾患で入院「妄想性障害」と診断も

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10日午前、兵庫県警洲本署から送検される平野達彦容疑者(中央)  兵庫・淡路島の洲本市の民家2軒で、住民の男女5人が刺殺された事件で、兵庫県警に殺人未遂容疑で現行犯逮捕された無職、平野達彦容疑者(40)は、近隣住民との交流がなく、自宅に引きこもりがちだったという。「パソコンおたく」との噂もあり、インターネット上では被害者らを中傷する書き込みを繰り返していた。

 県警によると、平野容疑者は9日、近所の平野浩之さん(62)と平野毅さん(82)方に押し入り、浩之さんら男女5人を刃物で刺して殺害したとしている。被害者5人とも「平野」姓だが、容疑者とは親戚関係にないことも分かった。

 県警は同日、平野容疑者宅を家宅捜索し、ナイフを含む複数の刃物を押収。血液が付着していないかなど詳しい鑑定を進めている。

 住民によると、平野容疑者は事件前まで、父親と祖母の3人で暮らしていた。自宅と事件現場となった2カ所の民家は半径数百メートル内にあり、平野姓が多い地域で、田畑や雑木林に囲まれている。

 平野容疑者はこの地区で幼少期を過ごしたが、中学時代には休みがちになり、地区外の高校に進学。10代で父親と別居した。父親も一時地区を離れていたが、10年ほど前に高齢の祖母の面倒を見るため実家に戻り、地域の老人会の活動などにも積極的に参加していた。

 県警によると、平野容疑者は2013年10月まで兵庫県明石市の精神科病院に入院しており、「妄想性障害」と診断されていた。

 退院後、父親と再び同居を始めたとみられるが、短文投稿サイト「ツイッター」や会員制交流サイト「フェイスブック」などを利用し、近隣住民や地域の病院の院長、警察官、市職員らを一方的に中傷していた。

 事件前日の8日にも、被害に遭った2軒の家族らを名指しして「電磁波兵器で他人の心をのぞき見と洗脳」や「ギャングストーキングと電磁波犯罪を徹底」などと意味不明な批判を展開。気付いた被害者側が県警に相談し、パトカーが近所を巡回。4日には被害者の親族とみられる女性が洲本市役所を訪れ、「近隣関係のことで相談したい」と無料の法律相談を利用していた。

 平野容疑者の家族を知る近くの60代男性は「被害者らとのトラブルは聞いていないが、パソコンおたくでインターネット上に他人の悪口を書き込んでいるという噂は聞いたことがある」と証言する。

 新潟青陵大大学院の碓井(うすい)真史教授(社会心理学)は「逮捕後に『弁護士が来てから話をする』と供述しているように、日常生活は送れていたとみられる。妄想性障害があっても善悪の判断はできる人は多く、むしろ通常の酔っ払いの方が危険。ただ、何らかの精神疾患が犯行のきっかけになった可能性はあり、患者には治療と合わせて行政や民間団体などのサポートが必要だが、事件現場のような農村部ほど偏見を恐れて引きこもりがちになりやすい」と分析している。

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