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【大前研一のニュース時評】無策でないトランプ氏の北朝鮮政策 米国務長官は“優柔不断”中国に軍事ちらつかせプレッシャー

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【大前研一のニュース時評】無策でないトランプ氏の北朝鮮政策 米国務長官は“優柔不断”中国に軍事ちらつかせプレッシャー

 菅義偉官房長官は今月6日の北朝鮮によるミサイル発射について、日本周辺を航行する漁船や航空機への情報提供に10分以上かかったことを明らかにした。船舶は水産庁から13分後、航空機は国交省から29分後に警報が出されたという。

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 菅長官は「事前通告もなく発射され、10分以内に日本に到達するなか、情報提供するのは不可能に近い。発射を防ぐ働きかけが重要だ」と語った。要するに、ミサイルで攻撃された後に、「(日本が)破壊されました」という報告しかできないということ。これは「敗北宣言」なのか。

 6日の弾道ミサイルは4発発射され、日本の排他的経済水域に3発が落下した。これがもう少し南に向けて複数発射されたら、もうお手上げだ。このことに対し、新聞も国民も意外に鈍感だ。

 日本はずっと専守防衛でやってきた。つまり、1発やられてから相手の意図を確認し、誤爆ではなく意図的だ、と分かってからしか反撃することができない。日本に向けた最初のミサイルを打ち落とすのは、地上配備型の地対空誘導弾「PAC3」では無理だといわれ、米国の最新鋭迎撃システムである高高度防衛ミサイル「THAAD」でも難しい状況だ。

 韓国に駐留する米軍は、北朝鮮との国境の板門店近くには、そのTHAADを配備せず、もっと南のほうに置いている。北朝鮮のスカッドミサイルは1000発あるといわれる。スカッドミサイルはかつてイラクのサダム・フセインがイスラエルに向けてどんどん発射していたが、それほど大きなダメージは与えられなかった。

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