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野球とサッカー“二刀流”の裏方 「ビデオ・コーディネーター」ディエゴ・ロペス氏

 ひょんなきっかけで、消えかけていた記憶がよみがえることがある。

 サッカーW杯ロシア大会を観戦するディエゴ・マラドーナ氏の姿を眺めていて、米大リーグのエンゼルスにもアルゼンチン出身者がいたことを思い出した。投球や打撃フォームの映像を編集・分析して、試合前の準備や試合後の反省をサポートする「ビデオ・コーディネーター」のディエゴ・ロペス氏だ。

 初めて取材したのは松井秀喜外野手がヤンキースから移籍した2010年。ちょうどW杯南アフリカ大会の開催イヤーだった上、同じ名前のマラドーナ氏がアルゼンチンの代表監督だったので、松井のことよりサッカーの話題で盛り上がった。

 留学先のカリフォルニア州の大学で映像について学んだというロペス氏は1994年にエ軍入り。2003年にはオフを利用して、サッカーのトヨタカップで来日までしている。母国代表の名門ボカ・ジュニアーズから依頼され、相手のACミラン(イタリア)を分析。クラブチーム世界一に貢献した。当時のコラムでは「野球とサッカーで世界一になった裏方」と紹介した。

 当時のエ軍では、控え捕手のジェフ・マシス(現ダイヤモンドバックス)がマンチェスター・ユナイテッドの大ファン。「ウオーミングアップを兼ねているんだ」と外野の芝の上でサッカーボールを蹴っていたところ、厳格なマイク・ソーシア監督に見つかり禁止されたこともあった。

 「サッカーも野球も、チームとして一つになったところが勝つのは同じだ」と語っていたロペス氏は、メッシを擁しながら16強で敗退したアルゼンチンには失望しているはず。フォームのチェックなどで世話になっているだろう大谷翔平投手が活躍して、元気づけてほしい。

 ■田代 学(たしろ・まなぶ) サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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