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有村智恵を見守った帯同キャディー

 帯同プロキャディーにとって、弓矢で射られるような強烈な太陽光線を浴びながら、熱したフライパンのような芝の上を歩く日々が続いております。

 それ以上に熱いドラマが「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース」で繰り広げられた。有村智恵が逆転優勝を飾り、熱い熱い涙を流したのだ。最終日、首位とは2打差の8位タイ、最終組の2組前からスタートした有村は6バーディー、ノーボギーで66の猛チャージ。

 2位に1打差をつけての単独首位で迎えた最終18番パー4。2打目はピンまで残り96ヤード。アプローチウェッジでカップ2.5メートルにピタリとつけてみせたのだった。

 2011年の夏に左手首を痛めたのが、そもそものスランプの始まりだったという。その後、米ツアーへ挑み、飛距離アップを求めての力みが左手首痛をさらに悪化させる。いつしかスイングだけでなくゴルフまでも狂いだして自分を見失い、悪循環に陥った。「心が病んだというよりも私の心が死んでいた」(有村)時期もあったという。

 しかし、そんなドン底から復活を期して昨年から日本に戻り、無シード選手ながらツアーで戦っていたのだ。

 そして、本来のゴルフが蘇り始める。4試合前の「宮里藍 サントリーレディス」では、プレーオフ負けを喫して12年日本女子プロゴルフ選手権以来となる6年ぶりの復活Vを逃していたが、戦える自信を手に入れたのは大きかった。

 東北高校卒業後、プロ転向した有村の帯同プロキャディーを務めている小田亨さんの存在も忘れてはならないと思う。酸いも甘いも一緒に味わってきた同士だけに、全てお見通し。「もうすぐです。(復活V)待っていて」と話していたのは5月の「ワールドレディス」のことだった。その予言もピタリと的中した。 

 「(最終)グリーンに上がった時、1打のリードでしたから、これを決めれば、ほぼイケる(勝てる)」と有村は確信し、そして、しっかり入れた。通算13アンダー。2位に2打差をつけての逆転優勝を決め、6年分の嬉し涙が止めどもなく流れた。

 15番ホールでのバーディー奪取後、小田さんは「上がり3ホールが勝負。気持ちだけは緩めないように」とアドバイスを送り続けたという。さすがです。逆転優勝が決まった瞬間、有村とは距離をおいて、その姿を見守っている小田さんが格好良かった。

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