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「前略、高橋由伸様」最も嫌われた夕刊フジの“出禁”記者が最後に送るメッセージ「あなたの最大の不幸は…」 (1/2ページ)

 巨人は3日、就任から3年連続で優勝争いに絡めなかった高橋由伸監督(43)の退任を発表した。球団は来季続投を希望していたが、本人が辞意を申し入れた。就任当初から巨人担当として高橋巨人に密着し、忌憚ない報道姿勢ゆえに指揮官から最も嫌われ、実は今年2月初旬から“由伸限定出禁”を言い渡されていた本紙記者が別れのあいさつを申し上げます。(笹森倫)

 前略、高橋由伸様。

 ついにこの日がやってきてしまいました。最後の最後まで、あなたが辞任を決断するに至った心境を語る姿や肉声に、直に触れられず残念です。

 春季キャンプが始まって間もない2月4日。広報担当者からサンマリンスタジアム宮崎の一室に呼び出され、監督の会見や囲み取材に入るべからずと通達を受けました。

 誤報や名誉毀損にあたる記事ならば、すぐさま謝罪や訂正をして取材規制を解くために対応しますが、処分の理由は「球団にとっていかがなものかと思われる内容だから」。キャンプ前恒例の宮崎神宮への参拝を取りやめたり、初日の青島神社参拝に荒天でも詰めかけたファンを顧みず車で駆け抜けたりして、地元民を悲しませていると報じたことが、反感を持たれたようです。伝統球団しか持ち得ぬ価値を軽んじることは看過できず、報道に値すると私は考えていますから、対処をしようにも平行線をたどるしかありません。

 それでも最低限の誠意は示そうと、監督が練習場まで1人で毎朝ジョギングをしていることを知り、待ち伏せして1対1でお話させていただきましたね。男同士の約束なので会話の内容は伏せますが、その後周囲に「謝りに来たと思ったのに、あれが一番むかついた」と吹聴していると聞き、心底ショックでした。

 私を排除した効果もあり、監督を怒らせると取材に差し障る危機感から、あなたへの質問はどんどん当たり障りないものになりました。采配に関する質問をすると、あなたはすぐ批判と受け止めて機嫌を損ねますから、試合後の会見はすっかり形骸化。人ごとのようなコメントばかりで、ファンを失望させました。

 これだけ周りが気を使っても、9月19日には就任後初めて会見を拒否。12年ぶりにシーズン負け越しが決まった同29日の試合後、記者が誰もその点を質問しなかった空気は異常です。

 苦言ばかりを書き連ねましたが、こうした悲劇はあなた以上に、無理を言って監督を引き受けてもらったのに、十分に支えてあげなかった球団や親会社に、一番の責任があると思っています。

 下準備もないまま現役引退即監督。経験不足は当然です。どこのメディアも1年間は温かく見守る構えでしたが、一方で私はサポート不足が早くから気になっていました。1年目の開幕前に球団から4人目の野球賭博が発覚した際、他球団の監督の談話が出そろう中で肝心の高橋監督は「何もないよ」の一言。これでは悪い形で目立ってしまいます。しっかりフォローを、と記事にしましたが、以降もメディア対応で粗相は後を絶たず。本人が気づかないなら、誰かが助言してあげるべきでしょう。

 別の未来もありえたはずです。あなたが監督として初出席した2016年ドラフト。監督は全球団のドラフト1位確定後にいったん囲み取材に応じ、全指名終了後にもう1度総括というのが通例ですが、あなたは後者に「さっきやったじゃん」と難色を示しました。

 たまたま居合わせた広報経験のある球団職員が「ドラフト2位以下の選手にもコメントが必要なんです」と説き伏せると、年下の忠言でも渋々聞き入れて応対してくれましたね。監督が恥をかかず、メディアやファンと良好な関係を築くという大目標に向け、こうした耳の痛い助言もひるまずできる人材を、球団が配置してやるべきだったと思います。

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