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内海に続き長野が“実質クビ” 外様に特権、生え抜きを軽視…巨人・原監督「全権体制」の波紋 須藤豊氏「ていのいいクビ切りだ」 (1/2ページ)

 巨人の激震は年をまたいでも止まらない。FA補強した丸佳浩外野手(29)の人的補償で、長野久義外野手(34)が広島へ移籍することが7日に発表された。昨年末にもFAで獲得した炭谷銀仁朗捕手(31)の人的補償で、内海哲也投手(36)が西武へ移籍。ともにドラフトで浪人してまで巨人入りにこだわった生え抜きG戦士が、“未必の故意”でクビを切られた。再々登板で編成権まで掌握した全権監督、原辰徳監督(60)が進める“聖域なき必勝態勢”に、チームとファンはどこまでついていけるのか。(笹森倫)

 球団ワースト5年連続V逸の阻止に挑む2019年は、嵐の幕開けとなった。山口寿一球団オーナー(61)=読売新聞グループ本社社長=はこの日、都内の球団事務所で「昨年暮れの仕事納めのときに、プロ野球の球団は勝ち負けの競争と、人気の競争と、2つの競争に勝利をしていかなければならないと申し上げた。今年はそうした意味では大事な年」と新年の挨拶をした。

 だが時を前後して、ファンに愛されてきた人気選手の流出が決まった。

 この日朝、広島から長野獲得の意思が伝えられ、大塚球団副代表編成担当が午前10時半ごろ、米ロサンゼルスで自主トレ中の本人に非情の通告。報道陣から長野の様子を聞かれると「それは元気ないですよ。入った経緯を考えても、2回もドラフト指名を断って、巨人が大好きなんでしょうから。本当に申し訳ない」と視線を落とした。

 プロテクトリストのたたき台をつくった当事者だが、「ショックです。全体のバランスを見てプロテクトしたが、(広島は)若い選手が育っているから、まさかという感じ」と声を震わせた。

 山口オーナーも「長野選手はドラフトで他の球団から指名され、2回拒否して入ってくれた紛れもないチームの看板。内海選手もドラフトで他球団の指名を1回断って来てくれた、屋台骨を支えた選手。2人を失ったのは非常に痛いし残念」。一方で「私はプロテクトリストに直接関与しているわけではない。詳しく聞いていないが、非常に難しいところ。ルールだから仕方がない」とした。

 2人とも他人事のような口ぶり。実際に今回の意思決定者ではない。明確な肩書こそないが、権能を有するのは原監督ただ1人だ。山口オーナーは今秋、一度は追い出した指揮官を呼び戻す交換条件として、編成トップのGM職を廃した上、チームづくりの全権を託した。

 昨年12月に石井球団社長が編成本部長兼務となり、組織図上は編成トップに置かれたが、編成面への発言権はなく、あくまで責任だけを負うという奇妙な権力構造となっている。

 その石井社長は球団を通じ「チームの変革の時期とはいえ、内海選手に続き、チームの顔として活躍してくれた長野選手を送り出すのは、断腸の思い」とコメント。立て続けのショッキングな流出劇に、G党の怒りや嘆きが渦巻いている。

 プロテクトリストに最終的なゴーサインを出した全権監督から、2人が覇権奪回に不可欠なピースと見なされなかったのは事実。外国人と新入団を除く支配下選手47人から28人まで守れたにもかかわらず、漏れた側の19人に仕分けされた。

 「ていのいいクビ切りですよ、これは」。そう断じるのは、元巨人ヘッドコーチで夕刊フジ評論家の須藤豊氏だ。

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