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甲子園大会の方が「商業的」ではないのか? 高野連の奇妙な「処分案」にあきれ

 いったい、いつの時代の話なのか。日本高野連の奇妙な「処分案」にはあきれるほかない。

 春夏合わせて37回の甲子園出場を誇る四国の強豪、高知商野球部員が同校のダンス同好会が開いた有料の発表会に参加したことで、高野連が野球部に対しての処分案をまとめ、2月1日に開かれる日本学生野球協会の審査室会議に上申するというのだ。

 このイベントは昨年12月に高知市内最大の高知県民文化ホールで開かれた。入場料は500円。定員1500人で、満席になっていたとしても会場使用料や諸経費を差し引けば、赤字が出るかもしれない。

 野球部は昨夏の甲子園に出場し、同好会はチアガールとして応援に花を添えた。そのときの恩返しにと約10人の3年生部員がユニホーム姿で参加した。動画で見ると応援歌に合わせてチアガール姿の女子生徒たちと踊ったり、バットを素振りした程度だった。

 ふつうなら高校生らしく、いい話ではないかで終わりだが、重箱の隅をつつくと有料の“公演”に、ユニホーム姿で出てきたのがまずかったらしい。「野球部や部員の商業的利用」を禁じた学生野球憲章に反するというから大仰だ。

 高知商は昨秋の四国大会で準決勝で敗退。中四国で5枠の春の選抜は微妙とはいえ可能性は残している。何やら足を引っ張ろうという嫌がらせにも見え、これで選抜アウトなら気の毒だが、処分対象はダンス同好会の顧問も兼ね「認識の甘さ」を問われた野球部長だけで済むらしい。

 それはともかく、発表会のどこが商業的なのかよくわからない。そんなことを言い出したら入場料を取ってみせる春夏の甲子園大会など、商業的利用の最たるものではないか。

 入場者が史上初めて100万人を突破した昨夏の第100回大会は、外野席の有料化、内野席の料金引き上げなどで収入は前回より、なんと約3億4000万円増の約7億8000万円。剰余金も約1億7000万円増の約2億3000万円にも上った。

 今春の選抜も外野席の無料はそのままだが、一、三塁特別自由席、アルプス席などの値上げが発表された。いまや、ほかのアマチュアスポーツが足下にも及ばないほどの超優良コンテンツとして左うちわだ。

 一方で少子化で野球部員が年々減少しているという厳然とした事実もある。それなのに、こんな、どうでもいいようなことに目くじらを立て、新潟県高野連が今春の県大会から導入を決めた投手の100球制限という画期的な健康対策には否定的な態度をとっている。高野連の考えていることは、本当によくわからない。(作家・神谷光男)

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