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日本ハム・斎藤佑樹、最速137キロと向き合う現実 「ファイターズを出されるなら辞めます」 球威捨て必死で覚えた秘密兵器とは (1/2ページ)

 日本ハム・斎藤佑樹投手(30)が20日の楽天との練習試合(金武)に先発し、3回無安打無失点3奪三振の快投。米アリゾナでの韓国NC戦でも2回、打者6人をパーフェクトに抑えており、これで5イニング連続無安打投球となった。とはいえ、誰が見ても崖っぷちのプロ9年目。この日の最速は137キロにとどまった。現実を見据え、自分の身の丈に合った投球術に生き残りをかけようとしている。(片岡将)

 “春の珍事”で終わらせるわけにいかない。「毎年この時期は比較的抑えられているので…。結果が出たとはいえ、楽天打線がまだ試合に慣れていないのもある」。文句の付けようのない結果にも、浮かれたところはみじんもなかった。

 立ち上がりは昨季新人王の田中和、島内、西武からFA移籍の浅村を3人で退け、2回にはさらに“進化”を示した。

 先頭の新外国人ブラッシュ(前エンゼルス)は内角をツーシームで攻めながら四球で歩かせたが、続くウィーラーに対してもひるまず内を突き、最後は外角スライダーで遊直。

 銀次にも内角を存分に意識させた後、カウント2-2から、外角のボールゾーンからストライクに飛び込む“バックドア”のスライダーを打たせて、遊ゴロ併殺打でこの回を切り抜けた。

 銀次は「ちょうど打ちたくなるコースに、予想していなかったボールが来た。スピードはないけど、変化量が大きい。これまでにはなかった攻めだと思います」と面食らった様子。

 「使えるボールになっている」と斎藤自身がうなずいたバックドアは、オフから練習を積み重ねてきた秘密兵器だったが、出し惜しみせず遮二無二結果を求めた。

 バックドアを効果的に使う上で前提となるのが、打者に厳しい内角球を見せておくこと。随所で執拗な内角攻めをみせ、「僕みたいな投手はインコースを使って、ストライクゾーンを広く使わないといけない」と意を決している。

 続く3回も三者凡退で終え、平日にも関わらず2000人のファンが詰めかけたスタンドには歓声と指笛が響いた。

 「“これが自分の生き方だ”という道を見つけたのかもしれない」と評したのは、ネット裏で視察したロッテ・山下徳人編成調査担当。「右打者の内角をシュート系の球で丁寧に突き、最後は外のスライダー系。左打者に対しても同様に内外角をワイドに使っていた。攻め方が多彩になっている。効果的なコンビネーションですね」と警戒を強めた。

 一方、まだ調整段階とはいえ、この日の最速は137キロと寂しい数字。他球団のスコアラーからは「あのスピードでは、2月はよくても、シーズンに入れば1軍では通用しないよ」と冷ややかな声も上がっていた。

 昨季は1軍登板3試合で勝ち星なしに終わり、通算15勝24敗。年俸は3年目の2013年の3500万円をピークに年々減り続け、今季はとうとう1600万円。1年目の1500万円とほぼ同額で“振り出しに戻った”格好だ(金額はいずれも推定)。

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