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広島・長野久義“命拾い” まさかの落球で危うく戦犯に…

 あわや大戦犯。それでも野球の神様は、広島・長野久義外野手(34)を見捨てなかった。

 巨人にFA移籍した丸佳浩外野手(30)の人的補償に選ばれ、今季からカープの一員となった長野。17日の巨人戦(熊本)で、古巣相手には初めて先発出場した。

 ドラフト1位新人の高橋から1打席目に幸先よく中前打を放ったが、昨季まで同僚だった投手陣にはきりきり舞い。6回1死一塁では田原に併殺に打ち取られ、8回には中川の前に3球三振に倒れた。

 対照的に、丸は同点の8回1死一塁で圧巻の勝ち越し2ラン。因縁の両者の明暗がくっきりと分かれ、このまま3連敗ならチームもファンも心を折られる展開だったが、打線が意地を見せ、9回に登板した巨人の新守護神クックから3点を奪い試合をひっくり返した。

 だが一難去ってまた一難。その裏、1点リードで広島が抑えの中崎を投入すると、1死からライナーが試合途中で左翼に回った長野のもとへ。グラブに収まったかに見えたが、まさかの落球で出塁を許してしまった。

 痛恨の失策に、ベンチ裏の巨人関係者ですら「えええ、チョーさん…」と言葉を失ったほど。さらに四球で1死一、二塁までピンチが広がり、悪夢の再逆転サヨナラ負けの瀬戸際となったが、陽岱鋼の併殺打で幕切れ。長野は救世主として迎えられた広島の街で一転、スパイ呼ばわりされるすんでのところで命拾いした。

 球場を引き上げる際、長野は自嘲を浮かべて無言で過ぎ去った。今季打率・179、打点はソロ本塁打による1点のみ。苦境のチームの力になれていない。

 それでも絶体絶命の窮地から他力で生き延びるあたり、勝負運はまだ尽きていない。肝を冷やしきった熊本の夜を、きっかけにできるだろうか。(笹森倫)

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