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甲子園のラガーさん、センバツ全戦観戦 ネット裏“立ち退き”で一時は引退覚悟も

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甲子園のラガーさん、センバツ全戦観戦 ネット裏“立ち退き”で一時は引退覚悟も

 今年のセンバツ高校野球は智弁学園(奈良)の初優勝で幕を閉じたが、様変わりしたのがネット裏の風景。今大会からネット裏最前列から7列目までの118席に『ドリームシート』が新設され、軟式野球チームの小中学生を無料招待。ユニホーム姿の子供たちが臨場感満点の席を占めるようになった。

 野球人口の減少に歯止めをかけるための策だが、あおりを受けたのが1999年以降春夏を通じ甲子園大会全試合をネット裏最前列から観戦してきた名物男、“甲子園のラガーさん”こと善養寺隆一氏(49)=都内印刷業=である。

 定位置から追われる格好になり一時は“引退”も検討したが、中央の『A−73』から、同じ最前列でもやや三塁側の『A−85』に移動。今大会も全試合観戦を達成した。テレビ中継のセンターカメラからの映像に映り込むことはなくなったが、ラガーシャツ、黄色のキャップの観戦スタイルはそのまま貫いた。

 「テレビに映らなくなったのは正直言って少し寂しい。でも、これまでの真正面の席は球審に隠れて見えづらい部分があったのに比べ、今度の席は外野への飛球がよく見える。臨場感はそれほど変わらない」と努めて前向きにとらえている。

 経費節減のため、東京との往復は約8時間45分かけ高速バスを利用。チケットはお得な大会“通し券”を購入している。自由席最前列を確保するため、今大会も連日球場8号門前で寝袋にくるまり野宿を通した。

 同好の30〜40人で『8号門倶楽部』と称してきたが、「(ドリームシート導入で)観戦を辞めた仲間もいる」。それでもラガーさん自身は夏以降も、球児を見守るつもりだという。 (宮脇広久)

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  • ラガーさんの定位置は球児たちの席になった

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