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【スポーツ随想】区間変更で箱根駅伝から「山の神」消える?

 正月恒例の「箱根駅伝」が、そろそろマスコミに取り上げられる時期になった。先日は「山上りの5区(小田原−箱根町)の距離が短くなる」という新聞記事が目にとまった。

 現在の5区の距離は23・2キロで、10区間のうち最長となっている。2006年に旧中継所の、かまぼこで知られる鈴廣前から東京寄りのメガネスーパー前に移動した。

 それまでは20・9キロ。難関の上りに加え距離も2・5キロ長くなった。各大学とも優勝を狙うために、上りのスペシャリストを育てることに全力で取り組む傾向が、いっそう強まったという。

 06年以降の10大会で、5区で区間賞を獲った選手がいる大学はすべて往路優勝し、7校が総合優勝している。今井正人(順大−トヨタ自動車九州)、柏原竜二(東洋大−富士通)、神野大地(青学大4年)といった「山の神」と呼ばれるスーパーヒーローも次々に誕生している。

 ところが、ファンの間では最近、こんな声が強まっている。「最後まで抜きつ抜かれつが駅伝のダイゴ味なのに、最近は山上りの一発で2位以下と大差がついて、2日目の復路はまったく面白くない」

 各大学にしても、長丁場になったために気温の急降下などで低体温症に見舞われ、失速するリスクが増え頭が痛い。「他の区間に比べ負担が大きすぎる。山で名を残した選手が実業団に入って大成しないのは、大学での練習が過酷すぎて伸びが止まるからだ」という声も聞いた。

 06年の5区延長に伴い、4区(平塚−小田原)が初めて20キロを切る18・5キロに短縮された。「中距離選手にも出場の機会を与えるため」という理由だが、実際は各大学とも夏場は月間1000キロ近く走り込んでいて、とても中距離選手の出番などなく有名無実になっている。

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