なぜ?韓国メディアが小池氏「極右」報道の怪 「ポスト安倍」と注目の一方で…識者「小池氏とすれば名誉」

小池氏は、韓国人学校に貸し出す予定だった都有地を視察した=2016年7月

 東京都議選で、地域政党「都民ファーストの会」を率いて圧勝した小池百合子都知事に対し、韓国メディアが複雑な報道を続けている。韓国と安倍晋三首相は距離があるためか「ポスト安倍」と注目する一方、「極右」などとレッテルを貼って警戒しているのだ。どういう背景なのか。

 「小池知事はポスト安倍になるだろうか」

 左派系の「ハンギョレ紙」(日本語電子版)は3日、こんなタイトルの記事を流した。小池氏がかつて自民党総裁選に出馬したことなどを踏まえ、「首相の座」に挑戦する2つのシナリオとして、(1)小池新党を中央政党(国政政党)に変貌させる(2)自民党との連帯-などと解説した。

 保守系の「中央日報」(同)も同日、小池氏が「安倍1強」を崩す対抗馬に浮上したとして、彼女の経歴を紹介しながら、「政治家に必要な度胸と決断力、情報力(を持つ)」「政界渡り鳥」などと指摘している。

 自民党が都議選で23議席と歴史的惨敗を喫したことを受け、韓国メディアの多くは、安倍首相の政治力に衰えが見えることを歓喜するかのように報じている。だが、小池氏を注目しながら、絶賛するわけでもない。

 前出の2紙は政治的傾向は異なる。だが、小池氏について一致しているのは「極右志向の政治家だ」(ハンギョレ紙)、「安倍首相よりもさらに右に偏っているといっても過言ではない」(中央日報)という評価だ。

 ハンギョレ紙は「2003年の毎日新聞のインタビューで、日本の核武装に関する質問に『国際情勢によっては検討する』とし(た)」と指摘。中央日報は「靖国神社を参拝」「米国議会が『慰安婦決議案』を採択できないように米国でロビー活動を行った」などと並べた。

 日本の感覚では「小池氏=保守系政治家」だが、どうして突出した「極右」というレッテルを貼るのか? 小池氏は知事就任後、新宿区の都有地を韓国人学校に貸し出すとした舛添要一前都知事の方針を白紙撤回したが、恨みにでも思っているのか?

 韓国事情に精通するジャーナリストの室谷克実氏は「韓国にとって、日本の安全保障の整備を主張する人はすべて『極右』となる。ただ、韓国メディアから『極右』と名指しされた日本人は、日本の感覚では良識派だ。反対に、韓国で絶賛される日本人は左巻きで、売国的言動をしている人物が多い。小池氏とすれば、韓国に『極右』と呼ばれたことは名誉だ」という。

 なるほど、韓国メディアは、日本の著名人を見極める「リトマス試験紙」なのかもしれない。

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