【新・悪韓論】「韓国病」早くも露呈 文氏支えるブルジョア左翼集団、国防相候補は疑惑だらけ

文在寅大統領

 韓国の「庶民派」大統領である文在寅(ムン・ジェイン)氏が指名した大統領府スタッフや閣僚は60歳代か50歳代が圧倒的に多い。そして、大学院修了や、大学教授がやたらと多い。韓国の50、60歳代で大学院まで行けた人とは、庶民ならぬブルジョア階級だ。

 そんな中に、週14時間の勤務で毎月3000万ウォン(297万円)の報酬を得ていた人物がいる。「なぜ、そんな高額を」という国会での追及に、その人物は「一般庶民には理解しがたいでしょうが、そういう世界があるのです」と答えた。「庶民派」大統領を支えるのは「ブルジョア左翼集団」なのだ。

 韓国の閣僚は、大統領から指名を受けると、国会での人事喚問を受けなければならない。ただ、首相、最高裁長官、憲法裁判所長などを除いては、「国会の同意」は必要ない。

 人事喚問では、盗作論文、不動産投機、脱税…と、いろいろ出てきたが、「疑惑のデパート」と言うべきは、「国軍改革のための最適任者」として国防相に指名された宋永武(ソン・ヨンム)元海軍参謀総長だ。天安(チョナン)艦爆沈事件では「北の犯行説」に疑義を唱えた人だ。

 宋氏は2008年3月に退役すると同時に、国防省傘下の国防科学研究所(ADD)の非常勤政策委員になった。ADDの待遇は月300万ウォンだが、専用車付きだった。

 韓国の統計庁は6月22日、「2015年基準で、国民年金や職域年金、健康保険に加入している賃金労働者の中位所得は月平均241万ウォン(税引き前)だった」と発表している。中位所得とは、労働者を所得の順に並べたとき、真ん中に位置する人の所得のことだ。この統計には、日雇い労働者などは含まれていない。

 非常勤で300万ウォンとは、かなりの厚待遇だが、参謀総長としては当たり前の天下りなのだろう。

 が、宋氏はADDに在籍のまま、ある法務法人の「国防公共契約チーム」顧問になる。ここで週14時間、「弁護士たちに国防用語を解説した」と宋氏は国会で答えている。その報酬が月3000万ウォンで、2年9カ月間に10億ウォン(9924万円)稼いだ。

 まさに庶民には理解しがたいことだが、韓国で言う「前官礼遇」の疑いが濃厚だ。

 「後払いの賄賂」のことで、現役の時は受け取りにくいだろうから、退官後に適当な名目を付けて…という手法だ。

 宋氏は法務法人とは別に、兵器メーカーの諮問役も30カ月間務め、2億4000万ウォン(2381万円)を受け取り、13年には軍艦建造メーカーの諮問役になった。保守系紙の朝鮮日報(17年6月23日)が「国防相候補は完全に武器ロビイスト」と指弾したのも当然だ。

 さらに、不動産投機のためとみられる偽装転入が4回。飲酒運転で捕まったものの、同期の憲兵隊長に頼み込み、軍内の記録を抹消した疑惑も浮上した。

 すると、大統領府は「真相究明を」とは言わず、「軍内の秘密を漏らした奴を捜し出せ」と命じた。

 ブルジョア左翼集団は、朴槿恵(パク・クネ)政権よりも速いテンポで、「韓国病」の症状を露呈しつつある。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ)1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。