安倍退陣なら後継に麻生氏か メディアも麻生番増強へ

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 加計学園の獣医学部新設問題などをめぐり、国会で閉会中審査が行われ安倍政権は厳しい追及を受けた。さらに陸上自衛隊の日報隠蔽問題で稲田朋美・防衛相が辞任した。だが、この先も安倍政権への逆風が弱まることはない。8月には獣医学部新設を巡って大学設置審議会が結論を出し、森友学園への国有地払い下げ値引きを巡る会計検査院の検査結果も出る。

 「11月中旬までに憲法改正自民党案をまとめて2020年に新憲法施行という安倍首相の行程表は狂いはじめた。自らの手で改憲という悲願の実現が難しくなれば、無理をして政権にしがみつく理由はなくなるのでは」(政治部記者)

 そうした「安倍退陣」シナリオで、後継として名前が挙がるのは麻生太郎・副総理兼財務相だ。政治アナリストの伊藤惇夫氏が言う。

 「来年9月の総裁任期満了を待たずに安倍首相が辞任する“有事”となった場合には首相経験者である麻生氏の再登板の可能性が高くなるのは当然です」

 10年前の“政権投げ出し”の時と同様、安倍晋三首相の「健康問題」を懸念する声もあり、永田町も霞が関も“麻生シフト”を組み始めている。

 「霞が関の7月の幹部人事では、外務審議官に山崎和之氏、経済産業審議官に柳瀬唯夫氏が起用され、財務官の浅川雅嗣氏が続投となった。これで主要官庁のナンバー2がいずれも麻生首相時代の秘書官で揃った。気の早い関係者の間では『次の麻生政権の首席秘書官は浅川財務官だろう』といった話まで出ている。霞が関は時の政権が力を失うとみれば離れるのは早い。安倍政権と心中するつもりはない」(財務省筋)

 報道各社も、支持率が危険水域に達する中で、「閣内でただひとり、極めて機嫌がいい」(永田町関係者)という麻生氏の動きを注視している。

 「“夜の麻生サロン”と称される麻布のクラブで、限られた記者数人が集まった会でも麻生氏は終始上機嫌だった。万が一の登板を本人も自覚しているのでしょう。上からは“麻生番を厚くしろ”というお達しが出ています」(前出の政治部記者)

 ほんの少し前まで、霞が関も大メディアも、窺うのは安倍首相の顔色ばかりだったはずだが、やはり様相は一変している。

 加計問題が追及された予算委の閉会中審査での麻生氏は“オレは関係ねェよ”とばかりに終始リラックスモード。安倍首相や稲田防衛相が槍玉にあげられるのを楽しんでいるようにさえ見えたのは、気のせいだろうか。

 ※週刊ポスト2017年8月11日号