慰安婦合意で韓国検証部会が発足 委員長に左派系の呉氏、過去に「屈辱的」と批判発言…客観性疑問も

 【ソウル=桜井紀雄】韓国外務省は31日、慰安婦問題をめぐる2015年の日韓合意の成立経緯を検証するための康京和(カンギョンファ)外相直属の作業部会を発足させた。外交専門家ら9人で構成され、左派系紙、ハンギョレの論説委員室長を務めた呉泰奎(オテギュ)氏が委員長に就任した。年内を目標に検証結果をまとめ、公表する見通し。文在寅(ムン・ジェイン)政権が日本に再交渉を迫るかどうかの判断材料となる。

 作業部会は、交渉に携わった朴槿恵(パク・クネ)前政権関係者に加え、元慰安婦への聴取も進め、検証結果に盛り込む方針だ。ただ、決定権者の朴前大統領が聴取に応じる保証はなく、一方の当事者の日本政府の意見が反映されない検証がどこまで客観性を保てるかも不透明だ。

 呉氏は会見で、日本が拠出した10億円を基に元慰安婦らへの現金支給を進めてきた「和解・癒やし財団」も検証対象になると指摘。日本側の資料については調査の範囲外だとしながらも「日本側が協力してくれれば、検証する用意がある」と述べた。

 「結論を決めて行うわけではない」とも強調したが、呉氏は過去にコラムで日韓合意を「屈辱的だ」などと厳しく批判していた。