【新・悪韓論】文政権、精神文化は中世そのまま 左翼学生運動出身10人が政権掌握の実態

文氏率いる青瓦台(大統領府)には、過激な左翼学生運動の出身者が10人もいる

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権では、左翼学生運動出身者が大統領府のスタッフ(秘書官)として、国家意思の決定権を事実上掌握している。そこで決まった国家意思を実行する行政府の責任者(閣僚)には、ブルジョア左翼であり「大学教授」など肩書を持ち、大体は人あたりが柔らかなエリートが配されている。これが、文政権の統治文化の構造的特徴だ。

 「上か下か」の判断が、最も重要な韓国の文化に、高級官僚も一般公務員も染まり切っている。彼らは閣僚よりも「上の人」である左翼学生運動出身の大統領府秘書官の方だけを見て忠誠競争に励むのだ。

 人間とは自分がなじんだ環境の中で育(はぐく)まれた常識から、容易に抜け出せない。コリアウオッチャーの中にも、韓国の大統領府首席秘書官を、日本の首相秘書官と同じ権能とみている人が少なくない。

 韓国の大統領府には、政権ナンバー2に当たる秘書室長の下に首席秘書官と秘書官を合わせて26人がいる。このうち秘書室長を含めると10人が過激な左翼学生運動の出身者だ。

 各秘書官の下には10人程度の行政官がいる。民情秘書官の下にいる行政官の中には、警察庁の部長クラスの出向者までいる。行政官の下には事務官が別途いる。

 日本の首相官邸にいる首相補佐官や秘書官とは、背後に控える機構・人員の厚みが全然違うのだ。

 そうした中で、学生運動出身の10人の秘書官が「大統領府の実権グループ」だ。

 人間は青春時代の挫折を、権力あるいは金力を握ったときに実現しようとする、と慶応大学の堀江湛(ふかし)教授の政治心理学の講義で習ったことを思い出した。

 文政権が矢継ぎ早に打ち出すさまざまな激烈な政策は、彼らが学生時代に夢見たことが色濃く反映されているのだろう。

 韓国がいま進み始めた道(=彼らの言葉でいえば『所得主導の経済成長』路線)の先にあるものは、公務員を大量に抱えた「大きな政府」が国民経済のすべてをコントロールする社会主義経済国家と見てよかろう。

 そんな政策に官僚はついていくのか。

 韓国の官僚は「上司に忠実に仕えて出世する」ことしか価値判断基準がない存在ともいえる。だから、上が代われば、一夜にして、これまでとは正反対の政策を進めることを躊躇(ちゅうちょ)しない。

 李王朝の時代、両班(ヤンバン=貴族)の命令を受けた下人は、まさに両班の権限代行者のようになって、誰でも徹底的にたたいた。同じように、韓国の官僚・官吏は、閣僚の背後にいる左翼学生運動出身の秘書官の意を忖度(そんたく)して、その権限代行者のように振る舞うことで、出世を目指すのだ。

 韓国の公務員社会に「清貧」といった価値観念は存在しない。あるのは「濁っていても富がいい」という常識だ。歴史の真実を追究する意欲もない。あるのは歴史物の映画を見て学ぶことだ。

 そうした姿勢は、一般行政職ばかりではない。検察官も裁判官も外交官も、マスコミ界まで、ほとんど同じだ。物質文化はパクリによって高度化しても、精神文化は中世そのままの国が、隣にあるのだ。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。

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