韓国人はグアム旅行恐れず「北の挑発、慣れた ソウルより安全だ」

 【グアム=塩原永久】米領グアムに対する北朝鮮のミサイル発射計画が、グアムの観光業に影を落としている。7月までの訪問者数は堅調だったが、発射計画が明らかになった8月上旬以降、旅行者から安全面について問い合わせが入るなど不安が高まり、観光関係者が気をもんでいる。

 グアム政府観光局の発表では、7月の来島者は約13万3000人と、20年前の最高記録を上回った。発射計画が明らかになったのは今月9日だったが、デナイト局長によると、1~15日の訪問客数も約3%増加した。

 観光局は、北朝鮮問題が観光客数に「これまでは目立った影響を及ぼしていない」との見方だ。だが、島内の業者の一部には、旅行計画中の日本在住者から「大丈夫なのか」といった電話が入っているという。

 7月の訪問者増は、韓国の観光客が約25%増えたことが弾みとなった。約150万人の年間訪問者数の統計を国別に見ると、日本が長年、首位を維持。だが、グアムへ向かう韓国発の格安航空会社(LCC)がここ数年、便数を増やし、月間では、韓国人の訪問者数が今年4月から日本を上回っている。

 韓国の観光客は、北朝鮮による威嚇を意に介していないようだ。ソウルから訪れたキム・ミンスさん(30)は、「(北朝鮮の挑発は)いつものことで慣れている。グアムにいて怖いとは思わない。ソウルより安全だ」。

 もっとも、デナイト観光局長は「これから旅先を決める観光客への影響が気がかり。特に日本人客の減少傾向が続くのは困る」と話す。テノリオ副知事とともに近く、日本を訪問し、グアム観光のテコ入れを図るという。テノリオ氏は「グアムは何重もの安全対策を講じている」と話した。