石破氏の“党内野党”吉と出るか凶と出るか 総務会メンバーからも外れ存在感微妙に

影が薄くなった?

 「ポスト安倍」の有力候補、自民党の石破茂元幹事長の存在感が微妙になってきた。内閣改造での入閣を固辞した石破氏だが、党の意思決定機関である総務会のメンバー(総務)からも外れてしまったのだ。来年の総裁選を見据えて“党内野党”として歯にきぬ着せぬ発言を連発しているが、この判断は吉と出るのか、凶と出るのか。

 自民党は8月29日、総務会のメンバーを発表した。新たに下村博文前幹事長代行や、石原伸晃前経済再生担当相らを起用。安倍晋三首相に批判的な野田毅前党税制調査会長と、村上誠一郎元行政改革担当相は留任したが、石破氏は外れ、側近の赤沢亮正衆院議員が選ばれた。

 細田博之総務会長の意向が強かったとされる。

 8月の内閣改造・党役員人事で、安倍首相から石破氏への要職起用の打診はなかったとされる。一方、安倍首相は、石破派で当選5回以上の入閣待望組を差し置き、農水相に斎藤健衆院議員(当選3回)を、法務大臣政務官に元検事の山下貴司衆院議員(同2回)を抜擢(ばってき)した。

 こうした処遇が面白くなかったのか、分かりやすい動きがあった。

 自民党内の不満分子が集結したとされる勉強会「日本の明日を創る会」に、石破派から鴨下一郎元環境相(同8回)や、後藤田正純氏(同6回)、古川禎久氏(同5回)、赤沢氏(同4回)らが参加したのだ。

 永田町関係者は「安倍首相が仕掛けた『石破派分断工作』ともいえる人事で、派内のベテラン議員と、抜擢された若手議員の間に何となくギクシャクした空気が流れている」と語った。

 肝心の石破氏は、自民党が勝利した茨城県知事選や、大阪・堺市長選(9月10日告示、同29日投開票)など、黙々と地方行脚に勤しんでいる。第1回投票で安倍首相を抜き、1位となった2012年9月の党総裁選の再現を目指しているとされる。

 政治評論家の伊藤達美氏は「石破氏は昨年秋の内閣改造で閣外に出てから、党内でも重要なポストには就かない方針を貫いてきた。現在は、来年の党総裁選を目指して、自由な立場で発言・行動し、安倍首相に代わる新機軸を打ち出そうとしている。地方行脚を重視し、支持拡大を狙っているようだ」と語っている。

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