【激闘10・22衆院選】小池氏、水面下で石破氏に離党打診か 永田町関係者「首相候補として衆院選を戦えればいい」

東京都庁を出た小池知事。衆院選出馬については否定を重ねているが…=5日午前

 民進党の前原誠司代表は5日午後、希望の党代表の小池百合子都知事と、東京・西新宿のホテルで会談。衆院選(10日公示-22日投開票)対応をめぐって協議。新党の失速感を打破するため、小池氏に衆院選出馬を要請した。希望の党の経済政策が「ユリノミクス」と命名されたことも分かった。一方、永田町では、野党陣営が、非自民連立政権を見据えて、自民党の石破茂元幹事長に水面下で接近しているという情報もある。北朝鮮情勢の緊迫を受けて、安倍晋三首相は4日夜、ドナルド・トランプ米大統領との電話会談で日米の結束を確認した。「出馬=都政投げ出し」批判が高まるなか、小池氏は最終決断をどう下すのか。

 「私は出馬しません。総選挙ですよね? しません」

 小池氏は5日朝、記者団にこう明言したが、野党陣営には、小池氏出馬への期待感がまだある。

 前原氏は4日、記者団の取材や産経新聞のインタビューで、小池氏の不出馬方針について「首相候補がいない政権選択の選挙はない」「今はそうおっしゃっても、高度な政治判断が行われると思う」といい、5日の直接会談で、小池氏を説得したが、首を縦に振らなかった。

 注目の会談では、希望の党の公約や、第3次公認候補の選定、選挙戦略に関しても協議する。公約や経済政策は、小池氏が近く正式発表する。

 ただ、希望の党には失速感が漂う。

 朝日新聞が5日朝刊で報じた電話世論調査(3、4日実施)は衝撃的だった。比例区の投票先で、自民党35%、希望の党12%、立憲民主党と公明党7%…と続いた。9月26、27日の緊急世論調査では、自民党32%、希望の党13%、民進党8%…だったので、自民党が3ポイント伸び、希望の党が1ポイント減らしていたのだ。

 永田町関係者は「選挙中に、政権与党の数字が上がるのは珍しい。希望の党の勢いは止まった。やはり、小池氏の独裁的な『選別・排除』の対応などが、有権者に拒否感を持たれたようだ」と分析する。

 こうなると、小池氏は新党を立ち上げた責任として、選挙戦の最前線に立つこと=衆院選出馬を求められかねない。

 ただ、1300万都民のトップである都知事に就任したのは1年前で、7月の都議選では都民ファーストの会を第1党にしたばかり。2020年東京五輪の準備は遅れており、豊洲新市場への移転問題も出口が見えない。さすがの小池氏も簡単に国政復帰できる状況ではない。

 現に、国際オリンピック委員会(IOC)から注文が付いた。

 東京五輪の準備状況を確認するIOCのコーツ調整委員長は4日、大会組織委員会との2日間の事務折衝を終えて都内で記者会見した。

 この席で、コーツ氏は、過去の夏季大会データをもとに算出した10億ドル(約1130億円)のコスト削減目標について、「東京でも達成可能な数字だ」といい、予備費を除いて1兆3850億円と見込む東京大会の開催経費のさらなる削減を求めたのだ。

 「築地女将さん会」も決起した。

 豊洲新市場への移転に反対する築地市場の仲卸業者の女性らの団体で、都庁で4日、記者会見を開いた。

 小池氏の希望の党代表就任について、女将さん会は「市場関係者から失望と怒りの声が上がっている」と指摘。市場問題は調整事項が多岐にわたるとし、「都知事が国政選挙にかまけるなどということは、あってはならない」と批判した。

 こうしたなか、永田町では「小池氏が衆院選に出ない場合、選挙後の首相指名で、野党陣営が自民党の石破茂氏を担ぐ案がある」という情報が流れている。「野党陣営が水面下で、石破氏に離党を促している可能性もある。石破氏を首相候補として衆院選を戦えればいい」と語る関係者もいる。

 これと符合するのか、小池氏は4日、「自民党ができないようなことをする。大胆な改革を進めるのが新党の役目だ」と記者団に語った。安倍首相が総裁でなくなった場合の自民党との連携の可能性を問われると、「選挙の結果次第だ」と含みを持たせた。

 希望の党は4日、衆院選の第2次公認候補として選挙区9人を発表した。1次公認の篠原孝前衆院議員=長野1区=ら2人が公認辞退したため、立候補予定者は計199人となった。衆院過半数(233人)まで、まだ積み上げが必要だ。

 小池氏は10日の公示直前に「電撃出馬」するのか、別のサプライズを用意しているのか。

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