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会社・商店だけでなく自治体の半数もブラック 法定最低賃金が守られない韓国 (1/2ページ)

 暦で言うと初伏(しょふく=夏至以後)のころ。韓国では、補身湯(ポシンタン=犬肉のスープ)とともに、大荒れの最低賃金委員会が風物詩みたいなものだ。今年の最賃委も、労働側代表が議事運営の仕方に抗議して退席し、使用者側の中小企業代表委員も「こんな高い額の提案は承服できない」として退席した。ようやく、午前4時過ぎになって、2017年の法定最低賃金(全国一律)を時給6470ウォン(約601円)とすることを決めた。

 毎年夏、大騒ぎ末に決まる最低賃金だが、労働者の7人に1人は「最賃未達」で働いている現実がある。「法定」につき、違反した事業主は「3年以下の懲役または2000万ウォン(約185万7980円)以下の罰金」という厳しい規定まであるのに、なぜ守られないのか。

 「韓国は法治国家ではないから」と言ってしまえば、それまでだが、最低賃金以下でも働かざるを得ない人々がたくさんいるからだ。雇用主にすれば「最賃法、みんなで破れば怖くない」。そこら中の会社・商店が「最賃未達労働者」を抱えていては、労政当局も手を出せない。

 いや、会社・商店だけではなかった。

 京郷新聞(16年5月12日)によると、全国の地方自治体の半数は、非正規職の人件費を法定最低賃金以下に見積もって16年予算編成している。国中が「非法治状態」なのだ。

 ソウル市のシンクタンクであるソウル研究院が、ソウルに住む65歳以上の人を対象に実態調査をしたことがある。それを報じた朝鮮日報(16年3月26日)は以下のように伝えている。

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