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変化を熱望する米国人の思いと優等生的なメディアの視点はギャップが大きい 米大統領選「テレビ討論会」の評価 (1/2ページ)

 米大統領選の1回目テレビ討論会が26日夜(日本時間27日午前)、ニューヨーク州ヘンプステッドで行われた。生中継をインターネットで見たが、弁論部出身者としての視点で感想を述べれば、民主党のヒラリー・クリントン元国務長官は、ほぼ完璧なプレゼンテーションを行った。

 健康不安説を裏付けるようなシーンは見られず、服装やメークも問題なし。常にほほ笑みを浮かべて、余裕を感じさせた。

 対する共和党のドナルド・トランプ氏だが、弁論内容は予備選のときから進歩が見られなかった。「メキシコとの国境に壁をつくる」とは言わなかったが、日米安保条約やNATO(北大西洋条約機構)など、安全保障に関する無知と事実誤認は相変わらずだった。

 学生のディベート大会の採点であれば、ヒラリー氏の圧勝である。CNNの緊急世論調査では、62%対27%で「ヒラリー氏の勝利」と出た。

 ところが、米タイム誌(電子版)の読者投票では、ヒラリー氏45%、トランプ氏55%で、「トランプ氏の勝利」と出た。ネットメディアでは「トランプ氏勝利」のアンケート結果が多数見られる。

 米国の保守層は、CNNを「クリントン・ニュース・ネットワーク」と揶揄(やゆ)するが、日本ではNHK並みに信頼されているので、「トランプ氏勝利」と考える米国人の思考回路が理解できない日本人は多いだろう。

 そもそも、トランプ氏が共和党の予備選挙を勝ち抜いた最大の理由は、彼が政治家の経験を持たないからである。

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