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「1票の格差」の問題は絶対的ではない 訴訟目的が「改憲阻止」ならくだらない (1/2ページ)

 このところ、7月10日に投開票された参院選での「1票の格差」をめぐる、違憲・無効訴訟の判決が、岡山、金沢、高松、東京、宮崎、秋田、大阪、那覇、松江、広島、福岡、札幌などの、全国の高裁・高裁支部で続々と出ている。

 日本国憲法には次のような条文がある。

 第14条第1項「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」

 第44条「両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない」

 民主主義国家における普通選挙の原則では、1人の有権者が平等に1票ずつを投票する。しかし、選挙を複数の選挙区に分割して行うと、その区割り次第では、候補者が5万票で当選する選挙区と、10万票獲得でも落選する選挙区を同時に作ることが可能である。

 有権者の立場で見れば、住所次第で1票ではなく0・5票分の投票価値しか持たないことになる。候補者の立場でも多く得票した方が落選する状況は不平等だと感じる。

 全国14の裁判所で一斉に提訴された違憲・無効訴訟の結果は、4日の時点で、「合憲」が5件、「違憲状態」の判決が8件である。選挙結果を無効とする判決は出ていない。

 この「1票の格差」をめぐる訴訟は、近年、国政選挙のたびに全国規模で提起され、違憲判決が出たケースも多い。前回の参院選では、鳥取県と島根県、徳島県と高知県の県境をまたいだ日本初の「合区」が実施された。違憲判決の一定の効果といえるだろう。

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