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中国が破る!?ドゥテルテ氏との“約束” ニンジンぶら下げるも… (1/2ページ)

 フィリピンのドゥテルテ大統領は先月26日に安倍晋三首相と会談し、中国が領有権を主張する南シナ海問題について、国連海洋条約などにもとづいて平和的解決に向けて協力することで一致した。安倍首相は中国側に、中国の主権主張を退けた国際仲裁裁判所の判決を受け入れるよう求めている。

 ドゥテルテ大統領は「われわれは常に日本の側に立つつもりだ」と語る一方で、「いずれ語らなければならない問題だが、いまそれを語るべきときではない。私が各国に行っているのは、貿易と商業のため」と、若干歯切れが悪かった。

 日本は今回、フィリピンに対して213億円の円借款を決定。大型巡視船2隻や反政府勢力を海上で取り締まる小型高速艇を供与するほか、ミンダナオ島の農業を支援する。

 ドゥテルテ大統領が日本を大好きなことは間違いない。日本に対しては、米国や欧州に持つような敵意はない。ただ、彼は日本に先立って訪問した中国で習近平国家主席と会談したときにも経済協力を優先し、南シナ海問題は棚上げにした。

 これは中国にとっては相当うれしい話だ。実際にその直後、私が以前から予言していたとおり、中国が実効支配する南シナ海の漁業資源が豊富なスカボロー礁でフィリピン漁民の操業が可能になった。遠巻きに眺める中国側は相当ドゥテルテ大統領に配慮しているわけだ。

 経済援助を引き出すため、日本や中国に対してはまろやかな対応をとり、自身が始めた強硬な麻薬犯罪取り締まりを非難する米オバマ政権に対しては暴言を吐く。ドゥテルテ大統領の性格はだいぶわかってきた。

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