記事詳細

人類滅亡の危機もたらした「磁気嵐」 核戦争も間一髪だった (1/2ページ)

 キューバを半世紀以上の間、率いてきたフィデル・カストロが11月末に亡くなった。

 フィデル・カストロは1962年に「キューバ危機」を引き起こした。米国から国の崩壊工作や暗殺を何度も仕掛けられ、その報復として当時のソ連から核ミサイルをキューバに導入した。これを探知した米国は「海上封鎖」をしてソ連に対抗した。戦争行為である。「危機」はこうして起きた。

 日本ではあまり報じられていないことだが、そのときにフィデル・カストロは「核兵器は先制使用しないと意味がない」との言葉も残している。

 もし、あの「危機」が米ソ両国の核兵器が飛び交う結果になったとしたら、いまのこの世界はなかったにちがいない。

 60年代には、米ソ両国とも、相手が核兵器を先制使用するのではないか、とピリピリしていた。

 北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)では大陸間弾道ミサイル(ICBM)監視レーダーを24時間動作させていた。ICBMは核兵器を搭載する長距離ミサイルである。監視レーダーは米国アラスカ州をはじめ、グリーンランドや英国にも設置してあった。ソ連の包囲網だった。

 ところがそれが突然故障した。各地の装置が一斉に故障したのだ。67年5月のことだ。これはてっきり旧ソ連による妨害で、戦争行為だと米空軍が思ったのも不思議はない。

 相手は核ミサイルだ。もし米国に向かって空中を飛んでいたら、時間的な余裕はほとんどない。このため、米空軍は攻撃準備態勢を取った。核の報復爆撃である。緊張が走った。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう