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敵戦闘機を撃墜する“ハエたたき” 「87式自走高射機関砲」 (1/2ページ)

 陸上自衛隊に配備されている装備に「ハエたたき」の異名を持つものがある。87式自走高射機関砲である。堅牢(けんろう)なフォルムに、丸い対空追尾レーダーを備えた巨大な砲塔、そこから延びる2本の機関砲と、見た目も変わっている。

 航空機やミサイルなど対空目標を撃ち落とす任務から、一般公募で愛称「スカイシューター」と命名されたが、あまり浸透していない。

 部隊からすれば、地上攻撃のためにブンブン飛び回る敵戦闘機は、ハエのように厄介な存在だ。その存在は無視できず、何としても撃墜したい。

 パトリオットミサイルやイージス艦発射型のミサイルは、成層圏ギリギリの高高度で迎撃する装備だ。87式自走高射機関砲は、目前に迫りくる航空目標と対峙する。直接命中させるだけでなく、弾を雨あられと撃ち込み、低空進入をあきらめさせる戦い方もする。

 そのため、毎分550発も発射可能なエリコン社(スイス)90口径35ミリ対空機関砲KDAを2門装備している。水平に向ければ、敵の戦車や装甲車も攻撃できる。

 これまで、全国の高射特科大隊には、トラックでけん引するタイプの35ミリ2連装高射機関砲L-90が配備されていた。銃座に隊員が乗り、敵機に対して目視で照準を合わせて射撃する、第2次世界大戦中からある運用方法の武器だ。

 これに機動力を持たせ、索・追尾も行える高性能レーダーを備えた自走高射機関砲を作ることにした。

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