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優良事業の教育支出は国債で 国の債務問題と深く関係する天下り先への出資金や貸付金 (1/2ページ)

 前回のコラムで、筆者が衆院予算委員会の公聴会で行った意見陳述のうち、日銀を含めた「統合政府」のバランスシート(BS=貸借対照表)でみると、財政再建はほぼ達成していることを示した。

 公聴会では教育支出についても話した。現在の日銀が行っている金利管理型の金融政策では、政府が国債発行を増やさないと、自動的に金融引き締めになりかねないことに留意する必要がある。そこで、国債発行にふさわしい政策課題といえば、教育・研究開発になる。未来への投資というわけだ。

 基礎研究や教育のように、成果が出るまでの時間が長く、大規模で広範囲に行う必要のある投資は、公的部門が主導するべきで、その場合、財源は税金ではなく国債で賄うべきだ。

 高等教育を実施すれば、所得増や失業減が見込まれ、かけた費用に対する便益が2倍以上になるとの試算がある。これは、現在の公共事業採択基準を軽くクリアする。教育とは、言ってみれば「優良事業」なのだ。かかる費用はひとまず国債発行で賄い、教育効果の出る将来世代に、納税という形で返してもらえばいい。

 モノ(有形固定資産)への投資は国債発行による公共事業で行われるのに、人(無形固定資産)への投資は税財源というのはつじつまがあわない。

 実は、財政法の逐条解説書『予算と財政法』(小村武著、新日本法規、五訂版)にも、無形固定資産は公債対象経費だという記述がある。

 この点に関連して、「教育無償化を憲法改正でやる」という議論が出てきたのは、議論を加速させる意味で望ましい。

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